異色トリオ3 in 尾瀬戸倉(2013.03.25)

「こんばんわ」
「いらっしゃい。ワイパーこと元アイドルの矢嶋君」
「いえ。それは。もう何でもいいです」
「何だい?プール用のルアー?」
「あ、はい。それもありますが、月曜日、自分も行けます」
「もしかして、スノーボード?」
「はい」
「嬉しいね、その一言。娘も行くけど」
「全然大丈夫です。じゃあ戸倉ですか?」
「そうなるかな」
「あたしゃどこでもいいよ」
「あれ!?いたの?」
「さっき帰ってきた」
「そうだなあ。確かに上手くなったから、丸沼でも平気だけど」
「じゃあ、丸沼でいいじゃん」
「いや。待て。ゴンドラコース1回4km。3回で死ぬな」
「う〜ん。確かに。じゃあ戸倉で。とくまスペシャル食べたいし」
「矢嶋君。てなわけで戸倉」
「あ。はい。わかりました」
「時間厳守で頼むよ」
「そうそう。今から表で寝てればいいんだよ」
「あれ!?須田さん、いらしたんですか?」
「いたよ。いろいろ用事もあるし」
「一緒にどうですか?」
「いや。そういうのはやらないから」
「何かね。仕事らしいよ。表向きは」
「社長。表向きじゃなくて、春休みなので、休まず営業だそうで」
「あ〜サービス業のツライとこだね」
「ええ。金曜日は、社長、プールですから、怪我しないでください」
「大丈夫。最近はね、脱力してきたし、何よりもうまくなってきたから」
「うぉっほっほっほっほ。今頃ですか」
「そう。今頃。ね、矢嶋君」
「あ、はい」

本日の登場人物

ワイパー。「今期初なんですけど、終わりです」「え、もう終わりなの?」「いえ。社長と一緒に行けるのがです」

娘。「はじめまして、娘です」「あ、あ、矢嶋です」

私。「矢嶋君はね、元アイドルなんだよ」「え〜悪いけどゴッツくない?アイドルにしては」「それでクビになったんだよ。ゴッツ過ぎるって」「あははははは。やっぱり」

「うわ。人いないね」
「うん。雪も減ったし」
「どうしますか?」
「えっとね。そのリフトで上がって、娘のフリーランを見ながら、オレと矢嶋君は隣のパークを流す」
「いいんですか?それで」
「あたしゃ大丈夫だよ。周りを見る余裕もできてきたから」
「お〜そりゃあ結構。でも過信は禁物だで」
「心得ておるがな」
「社長、娘さんはしゃべりが変わってますね」
「親がヘンだからね。それに歴女らしいよ」
「は〜。難しいんですね」
「う〜ん。そうでもないだろ。でも、聞かない方がいいよ。長くなるから」
「え!?何?」
「何でもない。ガンガン行くよ」

「う〜腹減ったね。お2人?」
「はい。いつでもメシ行けます」
「あたしゃもだよ」
「じゃあ、早えけど、メシいくか」
『あ、いらっしゃい。今日は何人で来たの?』
「こんちわ。3人」
『え!?娘さんみたいな彼女?』
「いやいや。娘だから。実の。と、スノーボードの友達」
『あら〜ずいぶん若い友達だね。娘さんのかい?』
「違うんだな。オレのなんだな」
『へ〜幅広いね。いよいよ終わり?』
「そう。残念なことに今日で終わり。来週からはあっち行っちゃうから」
『淋しくなるね。また来年来てね』
「了解です」

「社長、知り合いなんですか?」
「お〜。矢嶋君、覚えてない?あのお姉さん、昔丸沼にいたんだよ」
「え!?とんふぁんですか?」
「いやいや。2階の売店だよ」
「あ、チケット売り場の前にある」
「そこ。でさ、『お姉さん』って呼んだら、『お姉さんなんてヤダ』って言ったんだよ」
「はい」
「で、オレが『オレから見ればお姉さんだよ』って返したわけよ」
「あ、はい」
「お姉さん、オレの顔をじっと見て、『ヤダ。変わんないわよ』」
「がはははははは。あっちの方が上ですよね?」
「オレもそう思った。そんなことがあったんで、向こうも覚えていたわけよ」
「そうだったんですか」
「あはははははは。そんなことがあったんだ」
「そう。妙にお姉さんに好かれちゃうんだよね」
「そりゃあ、おっさんだからだよ」
「まあ。その通りだよ」
「いえ。社長はただのおっさんではないですから」
「確かに。AKNちゃんもびっくりしてた」
「よっしゃ。午後の部、ガンガン行ってみるか」

「う〜喉がカラカラだ。休憩すっか。くららカフェで」
「はい。ちょっと疲れました」
「あたしゃ。とくまスペシャル食べて、1回滑ったらあがるから、2人ガンガン行ってきて」


「これがとくまスペシャルです」
「良く食えるね。そんなでかいの」
「まあ、あんだけ暴れたからね。その位は軽いよ。お昼もセーブしたし」
「そっか。今日で終わりだしな。それが食べられるのも」
「そうなんだよ。もう休みも合わないし、スノーボードも今日で終了になっちゃう」
「確かに残念だね。うまくなったのに」
「そうなんだよ。来年、忘れちゃうよ」
「大丈夫だよ。やってりゃ、思い出すから。それより体力作り」
「それは任せて。これからは通勤、自転車で行くから」


編集後記
「社長、もう充分です」
「いいの?ボックスでの闇練、微妙だったけど」
「はい。もう無理です。体力が」
「そうだね。結構グラトリやってもらったからね。そういうオレもヘロヘロだよ」
「いえ、社長は飛び過ぎじゃないですか?」
「というか、舐めて行ったら、キャニオンボックスで谷に落ちるし、レールは全然ダメだし。先週とは反対」
「あれはびっくりしましたよ。いきなり落ちたし、カーブボックスは体全体で滑ってたし」
「な〜。気持ちばっかで、体が前に突っ込んじゃうんだよね。来週、丸沼で特訓だ」
「キッカーは良かったですよね。凄い飛んでましたけど」
「う〜ん。まあ、回るのは回ってたね。それも含めて丸沼で」
「来週は一人ですか?」
「いや。新井さんが行ってくれるって、同級生の。だから映像はないかな」
「残念ですね」
「無理に撮って貰って、怪我でもされたら困るから。それに自己満でいいでしょ」
「はい。確かに」
「どうだった?異色のトリオは?」
「あ、はい。娘さん、うまくなってました」
「だよね。これで来年からは、娘友達つながりで題名が変わるで」
「え!?どんな風にですか?」
「でへへへへな雪板記」
「あ…何と答えたら」
「じゃあ、また来週〜」


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