大地震(2011.03.14)

「もしもし、西郷君？」
「あ、どうも。地震どうでした？」
「すっげえ揺れた。店の中、ぐちゃぐちゃだよ」
「月曜の件ですか？」
「それ。シャレーから電話があって、『キャンセルでも結構ですよ』って」
「あ～そうですよね。」
「ゴンドラは動かないし、リフト３本だけだって。半ば来ないでって感じだったよ」
「あ～やっぱり。自粛しますか」
「うちも店めちゃめちゃだし、塗装部屋も倉庫もくちゃくちゃだから、連休の間に直さなきゃならない」
「ですね。他の人はどうですか？」
「ＥＤＷＩＮは大変だよ。東北に出店してるから、ほとんどが流されちゃってる」
「ほんとっすか…うちは幸い何事もなく」
「良かったじゃん」
「ええ。でも、仕事にならないですよ」
「じゃあ、今週は中止で。来週は棚卸。２８日だね、次は」
「わかりました。行けそうだったら、お願いします」

編集後記
「この度の地震で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害を受けられた皆さんに、心からお見舞い申し上げます。１日も早く復興することを祈念いたします」

「…というわけなんだよ、金井君」
「なんからしくない、台詞が並んでますね」
「まあね。こういうのをおちゃらけちゃうとマズイでしょ」
「ああ、そうですね。これから大変ですよ」
「まったく。我々レジャー産業は大打撃だよ。自粛自粛でさ～」
「ガソリンもヤバイですよ」
「ますますもって、負の連鎖」
「はい」
「八郎潟行けるかね？」
「新潟経由で１０時間コースですかね」
「そうなるだろうな。今考えられる手は」
「早期復興を願うばかりですか」
「そう。そのためには、自粛もほどほどで。じゃないと経済が回らない」
「ですよね。募金もできなくなりますよ」
「俺なんか、隣のローソンで毎日募金だよ」
「あ～あのボード好きのお姉ちゃんがいるところ」
「毎日募金しに行ってるから、姉ちゃん『格好いい。惚れちゃう』って言ってたよ」
「あはははは。社長、それ信じてるんですか？」
「想像に任せるよ」
「次は行くんですか？」
「来週は地獄の棚卸だから、再来週だね」
「動けばいいですけど」
「え！？」
「停電ですから」
「ガーン！！次回はあるのか～？」