え!行くの!? in 鬼牧川(2015.11.05)

「あら!?山田さん。ほんとに来ましたね」
「『ほんとに』って当然じゃないですか。今期の最後を飾る釣行ですから、来ますよ」
「そうですか。それは大いに結構ですね。めでたく飾れればいいですけど」
「ええ。釣りますよ。ときに上田君はまだのようですが」
「いや〜まだ来ないよ。約束の時間より20分も前だから」
「あ、そうでしたね。ウォッホッホッホッホッホ。社長、先走ってますね」
「その言葉そっくり返すよ」
「前回はどうだったんですか?時間的には」
「きっかりに来ましたよ。でも、早めに来るようなことは言ってた」
「ええ、大人としては10分前が普通ですよね」
「じゃあ30分前に来た山田君と20分前に下りてきたオレは子ども?」
「ええ。若さみなぎる青年ですよ」
「ガハハハハハハハ。ガマン汁出しまくりだね、山田君」
「もう出ちゃいましたよ。ドピュッと」
「そうこうしているうちに、待ち合わせの時間過ぎたんだけど」
「電話してみますか」
「実はさっきしたんだよ。出なかった」
「あ〜。やっちゃったくさいですね。じゃあ自分もしてみますよ…出ませんね」
「お、かかってきた。もしもし、あ〜やっぱり、やっちゃった?で、来るの?あ〜10分で来る」
「社長、予想通りの結果です」
「10分で来るって、顔も洗えねえな、それじゃあ」
「ええ。いいんじゃないんですか、青年はそれで」
「いやいや、青年こそダメだろ。ギトギトしちゃって」
「社長、ギトギトはしませんよ。ヌメっとしてるんですよ。ギトギトは中年または初老ですよ」
「じゃあ、オレたち?カルタス」
「お〜舘さんですね?」
「きっとギトッてますよ」
「いやいや、クールスだよ。オレ憧れたよ」
「え!!永ちゃんじゃないんですか?」
「違う。遠過ぎる。舘さんならば、原宿で何回か見たしね」
「ほんとですか」
「ほんと。今を去ること40年近くなるなぁ」
「ウォッホッホッホッホ。社長、来ましたよ。ヌメっとしたヤツが」
「すいませ〜ん」
「いいから、いいから。早く積んで行こう」

本日の登場人物

上田君。「すみません」

山田君。「さらっと行きましょう、社長」「いや〜ギトッとでしょ」

私。「オレなんかサラサラシート持って来ちゃったからスベスベだよ」「そんなものはいりませんよ」

「あれ!?濁っちゃてるね、やっぱり。結構降っちゃてたからね」
「ええ、朝から弱りましたね」
「途中、事故渋滞にも巻き込まれちゃって、こんな時間だし。寝ちゃう?」
「社長、いつもの通り、1時間は真剣にやりましょうよ」
「了解」

「社長、かれこれ1時間になりますよ」
「…」
「社長?」
「…」
「社長、寝てますか?」
「んだよ、うるせえな。集中してんだから。『集中しろ』って言ってたろ」
「だからって、1時間全くしゃべってませんよ」
「そう。無の世界だね」
「ウォッホッホッホッホ。アタリも無ですね。ねえ、上ちゃん?」
「あ〜」
「上ちゃん、見てたよ。やや慌てちゃった?」
「いえ、完全にびっくりしました」
「社長、来ましたよ。いい時間が」
「何?ゴハン?」
「違いますよ。時合ですよ」
「まあコーヒーでも飲んでゆっくりやろうよ」

「う〜ん、ボニーストリートIもIIも何にもなかったね」
「ええ。集中すればする程、深みにはまってく感じですね」
「じゃあガッツリ休んで、メシ食っちゃう?」
「どう?上田君」
「いえ、僕には選択の権利が…」
「社長、『いつまでやらせるんだよ。いい加減休みたいよ』って言ってます」
「いやいやいや。言ってませんから」
「決定。休憩してメシ」

「1時間がっちり寝たね」
「ええ。爽快ですよ」
「あ〜。う○こもしちゃったしね」
「ええ、ドドッと出して来ましたよ。上田君もどう?」
「いや、僕はそのイキまでは…」
「ちょろっと戻って、ボニーストリートIIやってから上ろう」
「お、飯ちゃんだ。もしもし。あ〜渋いね。濁ってるし」
「お!出た。えい。あれ!?あんなに持ってたのに全然ノラズ」
「今、社長に出たよ。飯ちゃん。でもノラズ。今いいとこなんだけどさ、電話切っていいかな?」
「あ〜飯塚君かい」
「ええ。昨日釣ったもんだから、様子見の電話ですね」
「じゃあこの調子で行ってみよう」

あとがき
「残念でございました」
「ええ、この濁りは悔いが残りますね」
「あれ!?もう一回行く?」
「いえ、一発出たんで」
「そうね。ルアーは消えもせず。終わってみれば、オレ3発、山田君が1発、上田君1びっくりアワセ。ひきずっちゃうね」
「社長、ここは潔く終了ですよ。ねえ、上田君」
「いや〜」
「ほら〜。ひきずってるってよ」
「自分は行きませんよ。たまに管釣り行きますから」
「そうか…じゃあ来週は火曜日も休みだから、ペーヨンと行くか」
「ええ。いいと思いますよ」
「うわ!?全然心こもってない」
「ウォッホッホッホッホ。応援してますよ」
「心ここにあらず。風俗姉ちゃんが恋しいとの様子です」
「社長、そんなことはありますよ」
「たまには行くかな…」
「お、久々。山田君風俗街放浪記っての始める?」
「やりませんよ、そんなのは」
「みなさ〜ん、来週は釣行記になるのか風俗記になるのか、お楽しみに〜」


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