船は1ヶ月ぶり in たなご川(2015.07.21)
「もしもし。火曜日は何時でしたっけ?」
「あれ?山田さん。何がですか?」
「何がって社長。釣りですよ」
「え!行くの?」
「行きましょうよ。3人で」
「てっきりペーヨンと2人きりと思ってたよ」
「いえいえ、ようやく行けるようになりましたから」
「暑いよ」
「わかってますよ」
「じゃあ現地に4時半だから、そのつもりで来て」
本日の登場人物
ペー。「八郎以来っす」「それは3人ともだよ」 |
山田君。「相当釣れますね」「暑さにめげなければ、1匹かそこらは」 |
私。「暑くなれよ!」「いえ、ほどほどで」 |
「意外に涼しいね」
「社長と自分は短パンだから、むしろ寒くないですか?」
「寒いよね。カッパでも着るかね」
「ウォッホッホッホッホ。そこまでですか」
「意外に」
「おわ〜!」
「何?山田さん。叫び声あげて」
「社長、オレ見てましたよ。山田さん、絵に描いたようなびっくりアワセ」
「もう?」
「ええ。もうですよ。3投目ですかね。情けない」
「まあ久々だからね。気をつけないと」
「わ!」
「見たぞ。ぺー」
「見ちゃいました?」
「今言ったばっかりだろ。気をつけろって」
「参ったな」
「あれっきりだね。涼しくていい感じなのに」
「ええ、あれっきりですよ。水は相当ぬるいですけど」
「こんなときはね、メガバス。DOG−Xチャート」
「えい。おっとナイスキャスト」
クイクイクイ、ガバッ
「素晴らしい!ナイスキャストにバイトあり」
「社長、意外に小さいです。35cmです」
「充分だよ。先週なんか死にかけてるんだから。ナイスキャストにバイトだし」
「あ、そうです。その話を聞こうと思ってたんですよ。社長」
「釣行記読んだんだろ。激闘篇」
「え!あれ本当なんですか?」
「事実だよ」
「マジで。てっきりライジャケが開いちゃったから、
そんな物語を作ちゃったのかなって思ってましたよ」
「山田さん、出番です」
「あっ、あっ」
「君ら2人はさ、あの激闘篇のあと、オレがメールしたにもかかわらず、
山田君は大変だったですね。ペーに至っては返事もねえじゃねえかよ」
「いや、てっきり狼少年かと」
「あ〜もういい」
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「山田さん、眠いですか?」
「ええ。ちょっと」
「アヒャヒャヒャヒャ。思い切り寝てましたよ」
「じゃあ、その橋の下で寝る?」
「ええ。そうしましょう」
「船どうやってとめるんですか?」
「見とけよ。こうやってとめるんだよ」
セッセセッセ
「どう?」
「素晴らしいですね」
「何でオレがやんなくちゃいけないの?」
「だって、橋の裏側の筋交いにロープをかけるなんて、思いも付きませんでしたよ。しかも筋交いは高くて届かないし」
「今、見たろ。オモリくっつけて、投げればいいんだよ」
「オモリがないじゃないですか」
「ルアーでもペンチでも重たければなんでもいいじゃん」
「あ〜」
「近くにあるもので臨機応変に対応する」
「キタぁ〜」
「凄いね。このバシャバシャの中。川島君のペンシル」
「はい、社長、見た目よりもでかいですよ。31cmです」
「うっそ〜。27じゃないの?」
「ほんとです」
「ほら〜。あそこにいる対岸のお兄ちゃん。丹念にジグだかワーム撃ってたのに、
ペーがひょひょいと釣ったのにがっかりしたのか、どっか行っちゃったよ」
「ええ。あんなんで釣れちゃうのか…って背中が言ってますよ」
「アヒャヒャヒャヒャヒャ。オレって格好いいですね」
「山田さん、出番です」
「やめて、やめて。あっ、あっ」
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「バシャバシャもちょっと収まったし。あそこの竹やぶやってみっか。昔は良く釣れたんだよ」
「いいですね。テクニカルでキャスティングも」
「ゆけ!利根スプラッシュ」
「社長、凄ぇ。トリプルフックをそこに入れる」
チャッチャ。ガバッ
「キタァ。またナイスキャストにバイトあり」
「凄ぇ引くんだけど」
「社長、意外に小さいです。先ほどのより少し伸びましたが。僅か1cm」
「36かぁ。あんなに引いたのに」
「社長、今日のキーワードはナイスキャストですね」
「お、ぺーヨン君、いいこと言うね。言われてみればその通り」
「社長がさっきばらしたヤツの凄ぇ奥でしたよね」
「山田さん、オレとぺーはもう充分なんで、道具仕舞っちゃいましたから、存分に撃ち抜いてください」
「わかりました」
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「山田さん、焦ってませんか?」
「山田さん、ダサいですよ」
「ダマレ。自分でもわかってるよ。入んないし、アクションは雑だし。タメがないよね」
「何だ。わかってるなら、やればいいのに」
「社長、任せてください」
あとがき
「山田さん、何ら変化がなかったですね」
「ええ。ますますダメになりましたよ」
「じゃあ、お疲れ〜でよろしいですか?」
「はい。充分でございます」
「オレ的には大満足。出たのは6発だけど、ナイスキャストで出たから気分がいいよ」
「オレもですよ。うち1回はびっくりでしたけど」
「ええ、ぺーにすら負けましたよ」
「実力発揮ならずですか、山田さん」
「ええ、まあ」
「あ、眠かったんだ」
「違いますよ」
「あ、暑かったんだ。今日は焦げたもんね」
「アヒャヒャヒャヒャヒャ。山田さん、朝からグビグビ飲んでましたから。お昼の時点で飲み物ゼロでしたから」
「そりゃ危険だね」
「社長。社長のが充分余ってるじゃないですか」
「あれ!?知ってたんだ。売ろうかと思ってたんだけど」
「次回はもうちょっと多めに持ってきますよ」
「社長、勝利おめでとうございます」
「八郎以来。嬉しいね」
「どこですか?メシは」
「久々のサブ行こう。みんな喜ぶぜ」
「いますかね?女子たち」
「楽しみだね。また来週〜」
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