「遅いよ、山田君。宮本武蔵のつもり?」
「そんなつもりはないけど、勝ちますよ。待たせたね、小次郎君」 「こんにちわ。佐々木まる公小次郎です」 「おいおい、それじゃあ負けちゃうよ」 「早速行きますか、暑いので。社長」 「はい、お願いします」
「6月王決定戦だから、サドンデスでやります。早く入れたもん勝ちです」
「なるほど」 「じゃあ、先に王者になりかけたまる公さんから、どうぞ」 「あははははは。じゃあ行きま〜す」 「お!」 「あ〜」 「惜しい」 「あ」 「う〜」 「おい、10投やって入んなかったら、2人とも失格」 「そんな。今日は何か入んないですよ」 「あ〜ギャラリーが多いからね。年間王者決定戦控えてるからね」 「いきま〜す」 「はい、13投目です。山田君、どうぞ」 「キタァ〜。やっとかよ。まる公さんプレッシャーです。小次郎になるのか?」
あとがき |