雨ばかりなので川越に行ってきました in テロワール (2015.06.22)

「はい、西牧塗装店です」
「いえ、社長ですね」
「あ、山田さん。毎度ありがとうございます。塗装のご用命ですか」
「もういいですよ。22日なんですけど、休みます」
「風邪ですか?」
「わかりますか?」
「わかるよ。鼻声だもん。いつまでも裸でいるからだよ」
「いえ、そんなことはないです。自分は事が終わったら、さっさと離れるタイプですから」
「あんれ、冷たいんだね〜。人柄を見た気がするね」
「社長は、どうなんですか?」
「オレな〜んか、いつまでもベッタベッタだよ。あははははは」
「ウォッホッホッホッホ。嘘がバレバレですね」
「熱が出ましたか」
「ええ、結構」
「じゃあ、子種が死んじゃいましたね」
「社長、そこまでじゃあないですよ。ばい菌じゃあないですから」
「そうなんだ。それはお大事に。それにうっかり寄り添って、移されても困るから」
「社長。寄り添いませんよ」
「そうだよね。川もヒドイことになってるし。実はオレも川越まで行く用事が出来ちゃったんで」
「何ですか?」
「お菓子横丁で駄菓子でも買おうかと。童心にかえって。ウォッホッホッホ」
「社長、違いますよ。何ですか?川越は」
「実は、良くスノーボードに来ていた福ちゃんが、イケメンの旦那さんと店を出したんだよ」
「ほう!ほうほう。どんな?」
「ワインカフェ」
「え?ワインとコーヒーだけ?」
「いやいや。言葉が足りなかった。昼間はカフェとランチ。夜がワインも飲めてディナーも楽しめる」
「オシャレじゃないですか〜ですが、社長には似合いませんね」
「似合う似合わないじゃなくて、知人のお店だから1回は行かないと申し訳ないだろ。なんなら、かわりに山田君が行ってきてくれてもいいんだよ」
「社長、自分一回も会ったことないですけど」
「そうだった?」
「ええ。話には聞いてたんで、会ったような気がしてただけで、一度も会ったことないです」
「そうか。じゃあ奥方と一緒に行ってくるよ」
「ええ、いいじゃないですか。奥さんよろこぶと思いますよ。お酒も飲めるし」
「あ〜うちのはビールとブランディ党だから、ワインは飲まないらしい。たぶん酔わないらしい。ガソリンにならないんだよ」
「ウォッホッホッホッホ。それは凄いですね。では、楽しんできてください」

本日の登場人物

山田君「よ〜く見てきてくださいね」

私「え!?ソッコウ帰るよ。似合わねえんだろ。オレにはチャーハンとユーリンチだろ」

「よう!ひさしぶり」
「社長!ごぶさたしてます」
「って言うか、先週来たんだよ。木曜日」
「え!?うち…」
「わかったよ。木曜日が定休日だって。そんなの聞いてないよ。葉書にも書いてないし」
「あの〜フェイスブックで情報を発信してるんです…」
「そんなものオレが見ると思っていたのか。だいたいガラケーだし。でもタブレットは持ってるよ」
「じゃあ、それで見てくださいよ」
「たわけ!だから見ねえっ言ってんだろ」
「じゃあ何でタブレット持ってるんですか?」
「そりゃあ、おめえ動画がさくさく見られるからだよ」
「あ〜まだやってたんですね。スノーボードとSK8」
「そういう福ちゃんは引退なの?3年一緒に行ってないけど。4年ぶりに見たよ」
「い〜え、引退はしてません。先にこっちかな〜と思って」
「お〜言ってたよね『いつかはお店を』って」
「はい。遂に」
「イケメンのウラ若い旦那さんはソムリエでシェフだったよね?イタリアン?」
「いえ、フレンチです。フランスにいたんですよ」
「シェー!おフランス帰り?」
「はい」
「あれ?そんだけ。シェーについて聞かないの?」
「旦那さん、長くなるからやめときなさいよ。福ちゃんにも旦那さんにも無理よ。若いんだから」
「あ、奥さん、ごぶさたしてます。今日はありがとうございます」
「い〜え。素敵なお店にこんな旦那で。海にいる小僧みたいでしょ」
「いえいえ。全然平気です。社長はいつもそれですから」
「いろいろ持ってるのよ。靴とか服とか。でもね、結局これなのよね。その中でもTPOをわきまえていると本人は言ってるのよ。どこが!?」
「いいんだよ。余計なことは。で、ときに福ちゃんもパティシエだよね?」
「はい。正確にはパティシエールですけど。女性だから」
「それは年は関係ないの?体型とか?」
「社長、セクハラです」
「いいんだよ。オヤジだから」
「ダメよ。オヤジでも。でも残念ね、先週渋滞でお腹空いちゃったから、今日はそれに備えて食べて来ちゃったのよね」
「あそうだったんですか。すみません。先週は休んでて」
「いえいえ、いいのよ。『行く前に調べてから行った方がいいんじゃないの』って言ったら『やってるに決まってるだろ』って言うんんですよ。自分は引っ越してすぐに『定休日です』って休んでいたくせに」
「あははははは。社長っぽい」
「恐縮です。お褒めに預かりまして」
「全然褒めてないですけど、どうしますか?飲み物とか食べ物とかは?」
「おっと、その前にみんなからお祝い預かってきたから、一言言っておいてくれよ。じゃないとオレが『運転資金』とか言って横領したように思われる」
「あははははは。ありがとうございます」
「アタシ、アイスコーヒー」
「オレも。と、おすすめケーキ。半分食えよ」






https://www.facebook.com/terroir.kawagoe
もちろん、福ちゃんの許可を貰って、画像を掲載しています。

「ここは眺めもいいし、風が爽やかだね、3階だから」
「ほんとね。昔いろいろ行ったよね?優しかった頃」
「ヤベ。今でも充分優しいですよ」
「それは、ネコにでしょ。アタシはネコ以下」
「お待たせしました〜」
「お、助け舟。どれどれ。ウマ!」
「おいしい。コーヒーも」
「メシ食ってきたことを後悔しちゃうね。おめえはデンデンムシ食うんだろ」
「また〜デリカシーのない。エスカルゴでしょ。若い頃は食べたわよ。今は無理。たぶん」
「あ〜花粉症になってから、アレルギーがヒドイ。刺身もダメだし」
「さみしいわよ。アタシは」
「すみませんね。何食っても平気で」
「これはみんなにも言っておかないといけないわね」
「よう!福ちゃん、これで帰るけどさ、みんなに行くようにって連絡しておくよ」
「ありがとうございます」
「じゃね〜。あ、旦那さん、結婚式以来ですね」
「ありがとうございます」

「あ〜堪能堪能」
「おいしかったわね」
「須田っちとかペーとか即行った方がいいね」
「だね。みなさ〜ん、ラーメン・チャーハンの似合う人でも大丈夫ですよ。是非、どうぞ〜」


あとがき
「あ、これを持っていくのを忘れたので送ろう。秋田土産のドレッシング」
「カクカクシカジカなので参考になれば。じゃあね〜」

「お、返信が来た。なになに。とってもおいしかったです。野菜料理が多いので参考になりました。あと、社長のコメントがとっても素敵でした」
「ほ〜。何書いたかな〜?その人になりきっちゃうってのが得意ワザだから、何かに成り切ったんだろうな、感動にむせんじゃうこと。逆に気になる…」
「みなさ〜ん、是非どうぞ〜。お店に行ってみてください。フェイスブックでチェックしてから行ってくださ〜い」

フェイスブックにログインしなくても下記から参照できます。
定休日以外にも貸切とかあるようなので、確認してから行かないと社長の二の舞かと(By 部長)
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