「こんにちわ」
「珍しいね、土曜日に来るなんて。栄ちゃん」 「はい、聞いてくださいよ。いろいろ」 「ナニ?愚痴かい?」 「はい。8割方」 「残った2割の方、聞くよ」 「そっちですか…」 「そう。山田君系の話だろ」 「全然違います。健全な魚釣りの話です」 「残念だね。そりゃ」 「そりゃあおかしいですよ。釣具屋さんなのに」 「いやいや。栄ちゃんと山田君とくれば、イロッぽ〜いになるでしょう」 「いえ。それは西村さんに」 「ソレガシか。ソレガシのは重いから、いい。で?」 「はい、キャスティングですよ。山田さん暫定1位なんでしょ?」 「そうなんだよ。あろうことか」 「今日ミッチリ練習して来ましたから」 「じゃあ早速」
「はい、本日のチャレンジャー、栄ちゃんです。お願いしま〜す」
「はい、参ります」 「う〜ん」 「惜しい」 「またまた惜しい」 「あ〜」 「いいよ。入ってないけど、力が抜けてて」 「う〜ん」 「あ〜」 「あ〜だんだんダメになってきた」 「お疲れ様でした〜」
あとがき |