頼む、八郎前に in 鬼牧川(2014.06.02)

「おはようございます。早いじゃないですか、社長」
「やあ、山田君。アメッチョに起こされた」
「え!ネコですか」
「はい。ゴハン!ゴハン!って」
「あ〜、さっきその辺でうろちょろしてたのは、食べ終わったので、見回りですか?」
「たぶん。オレに用事があるのは、メシとブラッシングのみ」
「ウォッホッホッホッホ。うちの犬もそうですよ」
「は〜なるほど。じゃあ参りますか」
「ええ、釣りますよ。八郎前に何とか」

本日の登場人物

山田君。「まだ釣ってなかったの?」「うわ!感じ悪いですね、社長」

私。「いやいや、そういうつもりはないけど。あ〜びっくりアワセ3連発だったね」「さらに感じ悪いですね」

「いい感じじゃないですか。誰もいないし」
「山田さん、濁ってますよ」
「あれ!?ほんとだ」
「こんなときは、これだよ。チャート」
「お!モペットの新色、チャートオイカワ」
「いいっしょ〜?キュンキュンいっちゃうよ」
「はい、お願いします」


「来た〜。出方は良かったよ。サイズはどうかな?」
「社長、凄い竿曲がってますけど」
「40後半は間違いない」
「ばらさないでくださいよ」
「うん、大丈夫。でも、何か引きが違うんだよね」
「あれ!?鯉っぽい」
「げ〜。なまんちゅうだよ」
「ウォッホッホッホッホ。確かに40後半ですね」
「感じ悪!」
「ウォッホッホッホッホッホ。持って帰りますか?」
「いや、いいよ…堪能したから」
「やりますね。モペット」

「山田さん、思い出のポイントに来ましたよ」
「ええ、覚えてますよ。社長が釣り、自分が釣り、栄ちゃんも釣ったポイントですよ」
「だね。開始30分で3人とも釣ったという。なかなかないよね、そういう日は」
ビュ〜ン
「出ました。有無を言わず、我先キャスト」
「ふん!」
ザブン
「お!でか」
「あれ!」
「あ、やっちゃったね。45、46ってとこかな。もったいない」
「ええ、まだ始まったばかりですから、焦っていませんよ」

「もしも〜し、山田君。眠いんでしょ?」
「ええ」
「口数少ないし、キャスト数少ないし。寝る?」
「いいですね」
「まだ、8時だよ」
「時合を待ちましょうよ」

「何か一段と濁ったね」
「ええ」
「あのさ、起きてから、まだ1時間もやってないよ」
「ええ」
「また、眠いの?」
「ええ」
「どんだけ軟弱なんだよ」
「ええ、何とでも言ってください」
「まあ、今寝れば、起きて昼飯…か?」
「ええ、完璧じゃないですか」

「山田さん、メシも食ったし、上るだけ上ったんで、下りますよ」
「ええ」
「おいおい。また?」
「ええ」
「子どもか〜?」
「ええ」
「大して眠くないけど、寝てみる?」
「ええ」

「山田さん、あと1時間半しかできませんよ」
「任せてくださいよ。気分爽快ですから」
「残りはオレのショボバイトがあったところにいってみるかい?」
「あ〜いいですね。あそこは唯一、水がキレイでしたから。釣りますよ」
「じゃあ、エレキ全開」

「お待たせしました。どうぞ〜」
ビューン
「うわ、またいきなり」
ドバッ
「絶対にばらさないでね」
「フンッ、フンッ、フンフンッ」
「山田さん、そんなに巻かなくて大丈夫ですから。はい、すくいました〜」



「ありがとうございます。44マグナムですよ」
「良かったね。立派で。ばらしたヤツより小さいけど」
「いやいや、そんなことはないです」
「まだ、いけそうだから、あの辺もやってみてよ」
ガバッ!
「お〜」
「またまたいいサイズ」
「あれ!?」
「あ〜あ。これにて終了だね。風も強くなってきたし」
「はい、異存はありません」

あとがき
「社長、お疲れ様でした」
「はい、お疲れ様でした。良かったですね」
「ウォッホッホッホッホ。社長に譲ってもらったお陰ですよ」
「まあ、そうなんだけど。そこに投げられる山田君が凄いわけだよ」
「ありがとうございます。これも社長のお陰ですよ。ウォッホッホッホッホ」
「ご機嫌だね、山田君」
「ええ。八郎もこの調子で行きますよ」
「まあ、そう願いたいね。譲んないよ、もう」
「まあ、そうおっしゃらず」
「オレだって、今日はナマズのみだよ。ゆずる必要はないだろ」
「ウォッホッホッホッホ。確かにその通り」
「オレはもう釣ってるから。たった1匹だけど」
「1匹でいいんですよ」
「ほんとにそう思ってる?あんなに我先キャストしておいて」
「ウォッホッホッホッホ。思ってますよ」
「めでたく山田君も釣れて、心残りはないね」
「ええ」
「おいおい、あんなに寝たのにまた眠いの?」
「そんなことはありませんよ。もうギンギンですよ」
「3回昼寝したんだから。当然と言えば当然だけど。寝てこなかったの?」
「ええ、ちょっと」
「みなさ〜ん、山田さんは何かしてたみたいですよ〜」
「しませんよ、何も。暑くて寝苦しかっただけですよ」
「あ〜ね〜人肌の温もりがね」
「全然違いますから」
「いいじゃない。別に隠さなくたって」
「そういう質問に答える義務もありませんから」
「みなさ〜ん、山田君はどうやらホテルから来たみたいです」
「いいえ」
「そういや〜朝から疲れた顔してたよね」
「全く違うんですけど。良く寝られなかったんですよ。日曜の夜」
「あ〜それはいわゆる、余韻というかさめやらぬというか、ね〜?」
「無視ですね」
「そうですか。いよいよ八郎楽しみですね。合宿ですから呼べますよ」
「呼びませんよ。みんなもいるし、疲れているし」
「じゃあ勝手に呼んで、あてがっちゃおうかな」
「そういうときは、敢えて拒否はしませんよ」
「出ました。本音が。楽しみですね、山田さん」
「ええ。期待してますよ」
「お食事はサブですか?それとも大宮辺りで?」
「ええ、サブですよ」
「そうですか。じゃあ、また来週〜」


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