「こんばんわ」 「ありゃ。関根さん。こんばんわ。釣り帰りですか?」 「はい。いっぱい練習してきました」 「あ、そっちですか」 「はい、アタリもなく。今日は狂会とは無関係な人も釣れてきました」 「どうも」 「あ、花井さんじゃないですか。ごぶさた」 「ごぶさたです。キャスティングやりますよ」 「いいじゃないですか。早速やりましょう」
「今月からプチルール改正があったので、関根さんのスタイルだと凄い点数になりますね」
「はい、狙ってます」 「夜でスイッチでしかも立って投げるということは、立ちで2点プラス、スイッチで2倍、夜で3倍」 「はい、10投目でも(1+2)×2×3=18点ですよね」 「はい。完全勝者たな。でわ、どうぞ」 「惜しい」 「あれ!?」 「う〜ん」 「はい、お疲れ様でした。一発狙い」 「あ〜あんなに練習してきたのに。やっぱり夜は難しい」
「次は花井さんですね。ちょっと練習しててください。セッティングし直しますから」
「あ、わかりました。うわ!全然見えない」 「でしょ。自分のルアーが全然見えないんですよ」 「こりゃあ難しいな」 「はい、ではどうぞ〜」 「あれ!?」 「あれ!?」 「あれ!?」 「全然届いてないよ」 「見えないんだよね」 「関根さんからのナイスなアドバイスどうでしょう?」 「お!惜しい。その調子」 「う〜ん」 「お疲れ様でした〜」
あとがき |