謹賀新年 in 花崎水上公園(2014.01.28)

「ごぶさたしてま～す」
「お～、いらっしゃい。薄いペラ男さん」
「いえ。白井です」
「いいんだよ。ペラ男で」
「あれ！？先輩、いたんですか？」
「だよ。悪いの？」
「いや。そういうわけでは」
「じゃ、何？」
「いや～３人揃ったんじゃあ、プールですか？」
「お～いいね。久々だよ。ねえ、山田君」
「う～ん」
「あれ！？先輩、乗り気じゃないんですか？」
「う～ん。じゃあ行く？」
「いいじゃん、行こうよ。名付けて、謹賀新年inプール」
「あはははははは。今頃、謹賀新年ですか」
「いいんだよ。現地９時で」
「いや。オレは社長ちに来ますよ」
「え～来るの？」
「いいじゃないですか。２人で行きましょうよ」
「お、抜け駆け？違うとこ行っちゃう？」
「社長、そういうのはナシですよ」

本日の登場人物

ペラ男。「久しぶりですよ。釣り」「忙しいのは何よりだよ」

山田君。「自分も久々ですよ」「毎日、暇なのにね？」「週末は忙しいですよ。ウォッホッホッホッホ」

私。「また祭りになるかな？」「ええ、なりますよ。先週放流してますから」

「火曜だっちゅうのに、人多くない？」
「多いですよ。９時ぴったりなのに、もう３人やってますよ」
「やばいね。壁際に入られちゃった」
「え！？ジュリーあいてないんですか」
「またそれですか…」
「チャチャチャーチャン♪壁際に…知ってんだろ？」
「はい、釣行記読んでますから」
「う～ん、じゃあしょうがないな。真ん中か」
「ええ。大丈夫ですよ。昨シーズンは真ん中の方が釣れましたから」
「だね。じゃあまずはケムで」

シーン　？
シーン　？
シーン　？
「あれ！？何も起きないんだけど…」
「オレのフライにも全然アタリがないですよ」
「ってことは、山田君も全然ってことだよな」
「だと思いますよ。あっちの壁際３人組みは入れ食いですけど」
「あそこに溜まちゃったんだな。モペットの新色をさっきから試してるけど、全然だよ」
「おかしいですね」

「腹空きましたね」
「え！？山田君、さっきスパゲッティー食べてたじゃん」
「あれは朝飯ですよ」
「オレなんか夕べから何も食べてないよ」
「じゃあ、行きますか？サブ」
「いいね。だけど、その前に隣の公園寄ってかね？」
「公園ですか？」
「そう。公園で鉄棒」
「鉄棒？」
「そう。あそこで坂上がりと蹴上がりをやってから行く。できる？」
「できますよ。そんなの」
「あれ、言っちゃった。山田君」
「できますよ、ねえ、ペラ男君」
「う～ん。う～ん。う～ん」
「何だよ、それ。とにかく行くから」

あとがき
「社長、お子様連れの若妻がいっぱいいますけど」
「いるね。いいじゃない。見せ付けてやんなよ。ギンギンと」
「あれ！？高くないですか、この鉄棒」
「そんなことねえだろ。ちょっと飛び付けば。山田君ならそのまま届くよ」
「え～！？」
「よっしゃ。やってみっか。えい。おっ！いけるね。まだできるよ。逆上がりは」
「じゃあ、自分はこっちの低い方で。フン！」
ジタバタジタバタジタバタ
「よっしゃ。出来た」
「え～！？出来たうちに入らねえな。もう一回やってみなよ」
「はぁっはぁっはぁっはぁっはぁっ」
「そんなに息が上がちゃったら、無理だね。ペラ男君は？やってみなよ」
「え～オレもすか？」
「当然だろうよ。オレよりも２５も若いんだから」
「じゃあ、う～ん」
ドタバタドタバタドタバタ
「無理っす」
「マジかよ？オレは５回やったよ。次は蹴上がり」
「蹴上がりですか？それはやんないです」
「山田君、見てて。１，２、３、えい！」
「あれ！？できねえ。おかしいな。もう一回」
「やっぱダメだ」
「社長、もう１回やればできそうですよ」
「そう。じゃあ慎重に。フン！」
「惜しい…次こそできそうでしたよ」
「いや、もう無理。握力が。もう鉄棒を掴んでられない」
「社長でも無理でしたね」
「言い訳させてもらうとさ、昨日スノーボードじゃん、背筋が痛いんだよね。それと釣りのあとだから、握力が弱ってる。次はできる気がする」
「大体、何で鉄棒なんですか？釣りに来たのに」
「ペラ男君、その釣りがさっぱりだったでしょ」
「ええ。オレは１匹釣りましたから」
「君はフライじゃない」
「ええ、まあそうですけど。でも１匹ですよ」
「いいじゃん、釣ったんだから。でね、ルアーを投げるでしょ、その視線の彼方に見えたわけよ」
「鉄棒がですか？」
「そう。上下白のウェアを着た、年頃は山田君位の人が」
「人が？」
「ジョギングで鉄棒の前に来ると、蹴上がりを１回やって、またジョギングで去っていく」
「蹴上がりで去る？」
「そう。ウッキー」
「社長、違いますよ」
「お、失礼。それを４回続けたわけだ」
「４回もですか？」
「だよ。それが遠目に見ても、『どうだ！』と言わんばかりなわけよ」
「は～。それで急にやりたくなっちゃったんですか…」
「たまにはいいだろ。身体測定」
「いや。別に今やらなくても」
「よし、来週９時集合な」
「いいえ。来ませんよ」
「そういうなよ。釣りもこれじゃあ終われねえだろ」
「そりゃあそうですね。また日を改めて」
「じゃあ、また来週～」