「旦那さん。目覚まし鳴ってるよ。釣り行くんじゃないの?」 「あ〜そうであった。急がねば。寝過ぎた」 「山田君と行くの?」 「うんにゃ。一人だよ」 「あれ。寒くておっくうなんかね?」 「たぶんね。たまには奥方、どうかね?」 「あたしゃ、これから伝票計算という大役があるから、そんなヒマはない!」 「こりゃまた失礼しました。ヒマ人です」 「いいんじゃない。休みなんだから。雪も降ってないみたいだし」 「はい。では、加賀フィッシングに行って参ります」
「さて。もう11時だよ。釣れるのかな?前回は、モペット炸裂だったから、
もし釣れなかったときはモペット投入。まずはケム。えい!」 チャポ。ピコピコ。ワサワサワサ シーン 「ケムとは思えない飛距離。流石、マイクロウェーブシステムけど、無反応。 さらに方向を変えて、えい!」 シーン 「…モペットペンシル。トウ!」 ビュ〜ン。チャポ 「凄ぇ〜飛んだ。出ても絶対に合わないな」 シーン 「そんな心配は無用のようでした。全く反応がない…う〜ん。山田君に電話して聞くかな。 それは面倒なので止めて、加賀と言えば、タックルハウスのシケーダー。これだな」 ビューン。チャポ。ワサワサワサワサ コリコリコリコリ、ゴン! 「来た〜うわ、でか。ドラグ鳴り放し。やっと捕れたよ。でか。42,43はあるかな。ニジマス」
「この調子でトウ!」
「あ〜やっと終わったよ。リーダー結び。まだシケーダーは残っているのか。お!あと2個ある。じゃあこれのローテーションとモペットで」
「う〜ん。モペットに無反応。前回は30数匹釣れたのに。場所が違うから?あのときは2号池。今日は3号池のレストハウス前の岬状になったところ。その前に来たときはイトウを釣ったし。そうだ!赤金ミノーのパニッシュ。これだ。えい!」
「う〜腹空いた。2時かよ。どおりで。シケーダーを駆使して5匹釣ったけど、そのあとがさっぱり。メシにするか。車で」
「う〜わ、ヤバイ。眠くなちゃった。暖房付けてDVD鑑賞してたら。いかんいかん。釣り釣り。このままじゃ帰れない。
「よし、このワンドだ。ちょうどいい風が吹いてきたし、ケム頼み」
あとがき |