「あ〜全くアタリがなくなっちゃたね」
「メシにすっか。11:30だし」
「いいですね。既に9時頃寝ましたから、ちょうどいいです」
「オレは寝てないけどね」
「あんなにバクバク食べてるからですよ」
「そうでもないよ。おにぎり4つにパン1つだから」
「充分多いと思いますよ」
「あれは朝飯だから。今度はランチ。ど〜れ、今日はうどんです。セブンイレブンのは味が濃いので、ミネラルウォータで薄める。ジャバジャバジャバ」
「そんなにですか」
「年寄りは薄味なんだよ」
「うぉおほっほっほ。還暦間近」
「まだ3年あるよ。あれ!?おかしいな。全然薄味じゃない。化学調味料が多過ぎるんだな」
「あんなに水入れて?」
「だよ。夏仕様だね、味は。いいや、うどんだけ食べよう。ツユは捨てる」
「冷やし中華はそんなことないですよ」
「来週はカップ麺にするよ。さっきの水でウガイでもするか」
グビッ
「あれ!?何だこれ。れれれれ、いろはすみかん味って書いてある」
「う〜ぉっほっほっほっほ。そりゃあ味も濃くなるし、おかしなことになりますよ」
「いや〜まいった。実は2回目なんだよ。オレも学習しないな」
「社長、ぼちぼち行きましょう。オチもついたし」
「了解」
「山田君、ここはオレのいちおしポイントなんで、超低速で行くから」
「わかりました。丹念に行きましょう」
「あれ!?う〜ん、何も起きない。おかしいな。と、思いきや、山田君竿曲がってるじゃないですか?」
「フン、フン、フンフン」
「またかよ。何か言えよ」
「はい、すくいましたよ」
「ありがとうございます。何cmですか?」
「32cm。また負けてる」
「ルアーは大吉ぼろぼろ鯉のぼり」
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「たまにアタリはあるものの、さっぱりのらない。困ったね」
「社長、モペットがいいんじゃないですか」
「そうね。さっき1匹ばらしたし。やってみるか」
「いいと思いますよ」
ピューン。ポチャ。ポヨヨン、ポヨヨン。ゴボッ
「お、いきなり出た」
ザブーン
「凄え、ルアー咥えて飛んだ。元気だね」
「の割には、だいぶ小ぶり。あっ!あ〜あ、逃げられちゃった」
「社長、魚が変な向きでしたけど」
「もう遅い。逃げられちゃったし」
「完璧じゃないですか。サイズはともかく、2人とも2匹釣れたし、
時間もちょうどいいじゃないですか」
「そうね。終わり良ければ、すべてよし。撤収。山岡」
「社長、また難しい」
「じゃあ宿題」
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あとがき
「お疲れ様でした」
「お疲れでした、山田君。朝いた2艇は帰ちゃったんだね。車がないよ」
「ええ。どうだったんですかね?」
「どう?って、ね〜。どうなんだろう。山田さん、お食事なんぞは?」
「うぉっほっほっほっほ。久々の勝者です。サブでお願いします」
「八郎以来じゃない」
「ええ。そうなんですよ。デコ続きだったり、ぺーにやられたり、社長が3連勝したり」
「あ〜言われてみれば、そんなことも」
「今日は非常に気分がいいので、運転任せてくださいよ」
「いいや。任せられないね。10分と持たないだろうから」
「そんなことはありませんよ」
「じゃあ、コンビニともう1軒寄ったら、替わってくれよ。オレは寝るから」
「任せてくださいよ」
「山田さん、着きましたよ。サブですよ」
「うぉっほっほっほっほ。こりゃ失敬」
「まあ毎度のことですから、どうってことないです。また来週〜」