景気付け in 鬼牧川(2013.06.10)

「こんにちわ」
「いらっしゃい、山田さん」
「社長、いよいよですよ、八郎が」
「まだですよ。再来週でしょ」
「ええ、そうなんですけどね。勢いを付けるということですよ」
「なるほど。そうなるといいけどね」
「ええ、なりますよ」
「はい、じゃあ期待しつつ、いつも通りの時間に来てください」」
「ええ、釣りますよ」

本日の登場人物

山田君。「結局2人ですか」「だね。いいんじゃない。景気付けるんでしょ」

私。「可能であれば、オレもあやかりたいね、山田君に」「うぉっほっほっほっほ、任せてくださいよ」「ナニを?」「いや、その…何でも」

「あれ?山田さん、偉い濁りですよ」
「あれ!?ホントですね」
「どうしますか?」
「取り敢えず、ちょっと下りて、上りましょうよ」
「了解です。ガンガン投げてください」

「全く何も起きないね」
「ええ。勢いどころか意気消沈ですよ」
「こんなときは、チャートじゃないの?」
「お、そうでした。この濁りですから。社長に貰ったこれで」
「あ〜オレから無理やり奪ったヤツね」
ピュ〜ン。チャポ。パコパコ。
「あれ!?そこ行く。オレが投げたすぐ横」
「ええ。でも何も起きませんよ」
「だろうね。オレそこに3回投げたから」
ガバッ!
「だよ、回収でかよ」
「山田君、そんなこと言わないの。魚でかいよ」
「え!?」
ジャボーン
「ほら。44,45はあるよ」
「お、お、お、お」
「ナニあたふたしてんの。すくってあげるから慎重に」
「お、お、お、お」
「何やってるの。踏ん反りかえってるから、足にラインが絡まってるよ」
「お、お、お、お」
「はい、すくえました」



「社長、でかいですよ」
「知ってるよ。教えたのオレじゃない」
「44cmあります」
「ルアーは?オレから奪ったチャートの鯉のぼり」
「いえ。頂いたヤツです」

あとがき
「社長、風びゅんびゅんですよ」
「全くね。上がる?」
「ええ、社長さえよければ」
「オレは先週釣ったから、諦めるよ」
「そうですか。お疲れ様でした」
「まあ時間も17時だし、この先撃って帰るか。誰もいないし」
「そうですね」
「夏至前だから19時まで出来るしね」
「え!?やるんですか?」
「そう。あと2時間丹念にやるから」
「え!?」
「あれ?帰りたいんだ」
「そう言うわけではないんですが、風が強いかなと」
「風裏もあるから」
「あ、そうです、そうですね」
「まあ、山田君の景気付けにはなったから帰るか」
「え!?いいんですか」
「え、何?やっていいの?」
「いえ、帰りましょう」
「メシはサブですか?」
「ええ。柴田さんに会いに行きましょう」
「いないと思うよ」
「でも、行きましょう」
「あ〜オレは何とノーバイトー。来週はどうなのか…」
「ええ、釣りますよ」
「だそうです。来週はいよいよ八郎です。お楽しみに〜」


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