ラッキーデーその3? in 鬼牧川(2013.05.27)

「こんにちわ」
「よう〜。いらっしゃい、栄ちゃん。さぼり?」
「はい!売り上げは完璧なんで、息抜きです」
「そりゃ結構」
「で、27日休みが遂に取れたんですよ」
「ほう。行く?魚釣り」
「はい。是非」
「2人きりだよ」
「いいじゃないですか。1日楽しめますよ」
「じゃあ、夢の1000投、目指していくか」
「いえ。そういう夢は…」
「残念だね。じゃあ500程で」
「いや〜。300にしておきます」
「じゃあ、濃厚なヤツを300で」
「何時に来たら、よろしいでしょうか?」
「現地に4時だから、そのつもりで来て」
「お願いします」

本日の登場人物

栄ちゃん。「半年ぶりくらいですか?一緒に乗るのは」「そうだね。11月以来」

私。「ここんとこ調子いいから」「でもまだ1匹なんですよね?」「ま〜ね」

「誰もいませんね」
「いいねえ。やりたい放題だよ」
「濁ってませんか?」
「う〜ん」
「あれ!?ヤバイ」
「そういうのは気力でカバー」
「いやあ。柔道部ではないんで」
「じゃあ空手部?」
「僕は帰宅部だったんで」
「あ〜ある意味それが一番ヤバイね」
「いえいえ、そんなことはありません」
「上下どっち行きたい?」
「わかんないですよ。任せます」
「まあ確かにそうだね。まずは下りて様子みるか」

「うわ!社長出ました」
「見てたよ。何びっくりしてるの?」
「早かったですか?アワセが」
「ちょっとね」
「う〜貴重なアタリを…」
「大丈夫、これからだから。ラッキーデー続いているみたいだし」
「お!あれ!?今のはどうでした?」
「完璧。それ、うしろにハリがないんじゃない?」
「はい。引っかかると面倒なので」
「う〜ん、もったいないね。付けておいた方がいいよ、ハリは」
「まだ行けますかね?」
「まだまだ。まあコーヒーでも飲んでくつろいでよ」
「ありがとうございます」

「社長、もう昼寝もしちゃったし、ご飯も食べちゃったし、大丈夫なんですか?」
「何が?飯はまだあるよ。食うよ、まだまだ」
「いえいえ、そうではなく、釣れてないじゃないですか」
「そうね。栄ちゃんに7発、オレに6発」
「はい、だから心配です」
「栄ちゃんはばらしたけど、オレは全くハリがかりしてない」
「はい。社長のはトリプルフックやダブルフック逆向きなのに、ハリがかりなしですよ」
「これからだよ。モムモムモグモグゴキュゴキュ。食べる?おにぎり」
「いえ。もう充分食べましたから。いくつ買ったんですか?」
「おにぎりは7つだよ」
「他にも食べてましたよね?」
「はい、家からパン3つ持ってきて、赤いキツネを1つ」
「そんなに?」
「全部は食ってねえよ、これからだよ」
「結局、全部食べるんでしょ?」
「う〜ん、ちょっと残すかな」
「社長、2時ですよ。大丈夫なんですか?」
「全然大丈夫だよ。7時まで出来るから」
「いや、それでは手が持たないです」
「心配すんなよ。代わりにオレが投げるから」
「え〜頑張ります」
「いやいや。頑張らなくていいんだよ。楽しいって位でいいんだよ」
「充分楽しいですよ。でも、ツライのも事実です」
「うぉっほっほっほっほ。確かにね。この先に一級ポイントあるから、ちょいと休んでから行ってみるか。はい、コーヒー」
「あ、すみません。いつの間にいれたんですか?」
「凄いだろ。食べつつ操船しつつお湯も沸かしちゃう。やらされてんだよ、いつもこういうの」
「あ〜慣れてるんですね。いただきます。ウマイ!」
「うまいよね、このコーヒー。マキシムのスペシャルブレンド。ほうら、もう見えて来たよ。軽く準備運動しておいて」
「あ〜そうですか、いいですね」

「あれ!?一番いいとこ、社長が開けてくれた。いただき」
もわ〜ん
「あれ!?そんだけ。誘っちゃおう」
クイクイ。ガバッ!
「よっしゃ。やっとのったよ」
「あれ!?一番いいとこ譲ってもらったはずなのに、そっちですか。社長、でかいですよ」
ザブ〜ン。ジャバーン
「あ、跳ねた。でか」
「社長、50ありますよ」
「う〜ん、近いね」
ギュンギュンギュン
「お〜引く引く」
「社長、慎重に。すくいますから」
「悪いね」



「捕れました。50あるんじゃないですか?」
「いや〜48ってとこじゃないの」
「あ、ほんとだ。ぴったり48。凄い、目寸が。ルアーは何ですか?」
「羽鳥さんのインナーハンド、プラスチックのヤツね」
「あ〜下でも投げてましたよね。スイスイ泳いでました。
珍しいですよね、水平浮きのペンシルなんて」
「そうね。ここはさ、浅いから。立ち浮きだと、
着水でひっかかっちゃうことがあるんだよ。
それに朝投げてたら、のんびりやりならこっちかなって。
そんな気になったんだよね」
「は〜持ってないです。そういうの」
「いいじゃん。その栄ちゃんのザッパーで。
のらないのは、ツキの問題だけで」
「はい」
「この辺、ちょっといいところ続くから、
残り2時間ガンガン投げて」
「え!手が…」
「手が何?痛いの?やんないの?」
「やります。投げます。楽しんでやります」
「いい響きだね。その調子で」
「部活かよ…」
「強制はしないよ」
「いえいえ、やります。やります。やります」

あとがき
「社長、もう無理です」
「いいの。あと2時間はいけるで」
「え〜。もう5時ですから、充分です」
「そう。残念だね」
「いえ。もう充分楽しみましたから。おかげでアタリが10発もありました」
「しかも3バラシ」
「はい、もったいなかったです」
「ツキもなかったよね。動かしているときに出ちゃったり、アワセが遅かったり」
「はい、また修行してきます」
「そうそう、陸っぱりの方がいい練習になるよね」
「はい。超ハイリスクですけど」
「そうだよ。緊張感の連続。いいんじゃない。知らない風俗店行くみたいで」
「あ、そっちの方も修行してきます」
「オレはいいよ。山田君と行って」
「またまた」
「栄ちゃんと山田君とじゃあ、行かないよ。あまりにも風俗慣れしちゃってるから」
「ええ。そっちの方がどろどろにならなくていいんですよ」
「あ〜。昔ね、さんざん素人で懲りたから」
「いえいえいえ。そんな遠い遠い昔の話」
「さて、次はいつかな?」
「はい、それは6月の営業成績次第で」
「お〜待ってるよ。健闘を祈る」
「はい、いつも健闘してるんですが、お客さんに検討されちゃうんですよ」
「うまいね」
「ありがとうございます」
「じゃあ、また来週〜」
「あれ!?いきなり終わっちゃうんですか?」
「メシ食って帰るよ」


戻る

Copyright (c) 2013 WATANABE COMPANY. All rights reserved.
inserted by FC2 system