復活したか? in 鬼牧川(2012.10.08)

「もしも〜し、大下です」
「お〜、こんちわ。なんだい?」
「8日乗れますかね?」
「乗れるよ。俺とワイパーと3人で」
「あれ!?山田君は?」
「望んで、部長と」
「部長…っすか…」
「そう。それよりもワイパーだよ」
「あ〜そうでしたね」
「まあ、良く言っておくから大丈夫でしょ」
「何時に?」
「現地に5時半だね」
「了〜解です」

「うぉっほっほっほ、こんにちわ」
「あら、ご機嫌じゃないですか」
「ええ。履歴書を送ったんで」
「もういいんじゃないの。生涯プーで」
「何言ってるんですか。そうはいきませんよ」
「そうなの。いまさらって気がするけど。3年半もプーで」
「いやいや。8月は働きましたよ」
「1288分の25だよ。説得力に欠けるよね」
「まあ、それはさておき、1日は行かなくてよかったですね」
「ね〜。まさかの台風。でも、思ったより降らなかったんで、やろうと思えば、できなかったことはなかったよ」
「いやいや、いいでしょう」
「そうね、危険だからね。うちの奥方なんか、大喜びだったよ『え!家にいるの!!』って」
「あ〜。結構なことじゃないですか。映画でも行かれました?」
「そうです。モラージュへ。踊る大捜査線を見に。一階でパン買ってね」
「あ〜『うまい』って言ってましたよね」
「大量買いしたんで、食べる?」
「え!?まだあるんですか?」
「ないよ」
「何ですか、それは。いいですよ、自分で行きますから」
「あ〜お姉さんとね」
「ええ。誕生日が近いんで」
「俺は何もあげないよ。普段いろいろなもの取られているし」
「まあ、そうおっしゃらず。何か1つ、是非にと思いまして」
「言葉は丁寧だけど、それはユスリだね」
「そこまでではない…と思いますけど」
「月曜日ね、現地に5時半だから。部長と仲良くしてね」
「ええ。心得てますよ。部長とは初ですから、楽しみですよ」

本日の登場人物

部長。「船積みました」「当然です」

山田君。「あ〜部長は船積みましたかね?」「あ〜さっき聞いたら、『今積んでる』って言ってたよ」「あ、じゃあいけますね」「自分で電話すりゃいいじゃん」「ええ、知らないんで」

ワイパー。「大丈夫?」「はい。先に行って寝てます」「そうしてくれ」

大下さん。「どうすっかね?」「う〜ん、なんとも」

私。「はっきり言って気が重い」「何でですか?」「祭日じゃん、山田君。平日に慣れた俺はツライよ」「確かに」

「おっ!意外に人がいない」
「って言うか、1台だけですよ」
「ね〜。まだ暗いのに何時からやってるんだろうね」
「全く。だいたい水の状態もわかんないですよね」
「山田君、鋭いじゃない」
「ええ。1288日やってますから」
「ベテラン機長並だね」
「社長、例えが変ですよ」
「そうかな。じゃあ、水の具合もいいみたいだし、行ってみる?」
「はい。どちらへ?」
「部長と山田君は先に上がった方がいいと思うよ。俺たちは後から行くから」
「いいですか?釣りますよ。うぉっほっほっほっほ」
「じゃあ、寝ないで頑張って」
「まずは、対岸ですか?」
「甘い。まずは、船を下ろしたところからやるから。意外と熱いんだよね」
「だからって、それですか、ルアーは?」
「これ。ペンシルベイト。やや立ち浮き」
「社長、でかくないですか?」
「矢嶋君、でかいよね、これ。ガンクラフトだから」
「あ〜見た目は凄い釣れそうですけど」
「だろ。オレも大下さんも即買い。ほら〜大下さんの竿にも付いてるでしょ、色違いが」
「マジですか、大下さん。今日は初同船なんで、お世話になります」
「あ〜矢嶋君、うまいから安心だよ。で、いきなり釣れそうなWスイッシャーなわけ?」
「あ、はい。あ!」
「出たね、今。ルアー替えよ」
「社長、早くね〜っすか」
「何とでも言って、大下さん。こいつをジャカジャカさせて、バスを呼ぶ。えい!」
チャポ。ジャカジャカ…ジャカジャカ…シーン
「おかしいな。あ!あっちでボイルしてる」
ドカン
「フッ。オレの?あ、のってる」

「完璧よそみで、34cm。ルアーはお馴染み、
オリジナルフィーのチャートドレスアップ版」
「チャートっすか…」
「はい。自分もチャートでした」

「社長ですか?いかがです?」
「オレ、よそみで34cm。ワイパー1バイト。大下さんノーバイト」
「こっちは部長が釣りました」

「39cm。ルアーは麻呂ペン。オイカワカラー」
「こっちはそれっきりなんで、寝ようかと」
「そうですね。こっちも寝ますよ」

「う〜喉が渇いた」
「はい。自分もです。思わず目が覚めちゃいました」
「今頃はさ、日向で寝ないと寒いんだよね」
「はい。その分、喉が渇いちゃいました」
「ちょっと早いけど、メシにすっか?」
「あ、はい。お湯沸かします」
「大下さん、大下さん。メシだよ」
「う〜」
「団子屋のおばさんみたいな感じだけど」
「う〜」
「あんなに寝付きがいいのに、何でそんなに寝起きが悪いの?」
「う〜」
「社長と大下さんは、ほぼ同時にいびきをかいてました」
「だよね。早く、寝床作んないと、俺も大下さんも即寝だよって言った後、全く記憶がない」
「はい。5分とかかりませんでした」

「あ〜寝たし、食べたし。行ってみる?午後の部」
「あの辺が風裏ですよね」
「そう。あそこは逃してはいけない場所なんだよね。トンボ向きだろ」
「はい。自分はWスイッシャーで。大下さんはガンクラフトですか?」
「違えよ。大吉のブタみたいなWスイッシャーで」
「行け!チャートのセミトンボ。えい」
ポチャン。クイクイ。クイクイ。ヘロヘロヘロヘロへロ
「社長、いつからそんなゆっくり巻けるようになったの?」
「前からだよ。3投位なら。自分でも信じられない位、ゆっくり巻いてる…でしょ?」
ヘロロヘロヘロ。ドーン!
「出た。のった〜けど、ばれた」
「もったいないですね」
「大丈夫。パターンが分かったから」
ヘロヘロヘロ ヘロヘロヘロ
「あれ!?見破られちゃったかな。少し早くしてみるか」
シュルルルルシュルルルル。ドカン!
「のった。今度は大丈夫」

「あれ!?37cmしかない。立派なのにな〜」
「そんなもんですか…」
「そんなもんだったよ。調子良さげだから、もう2往復位しちゃう?」
「いいすっね。そうしましょう」
ジョロロロロロ。ドン!
「あ!ばれた」
シャバシャバシャバシャバ。ドン!
「あ、ばれた」
「いや、凄かったね。オレ14発、矢嶋君も大下さんも同じくらいでしょ?」
「ええ。ばれてばっかで」
「そろそろ移動してみる?」
「そうっすね。風も弱くなったんで」

「あ〜部長達も来たよ」
「あれ!?山田君、何怖い顔してるの?」
「そんなことはないですよ。団子屋のおばさん似の大下さん」
「そんなね。ノーバイ野郎に言われたくないよ」
「いやいや。バイトはありましたよ。数回」
「あそう。こっちは、ばれてばっかだよ」
「この先、ちょろっとやったら、戻るでしょ?」
「はい。やりながら、戻ります」

「おかしいね。ナイスキャストを連発しているのに。矢嶋君」
「はい。たまに出るんですけど、のらないです」
「バンバン打っちゃっていいから。大下さんはいないと思って」
「いえ。それは…」
「いいんだよ。投げりゃあ、バックラッシュだし、引っ掛けるだし」
「そ〜うなんすよ。DCにしてきたのに」
「あ〜ダメだね。そんなハイテク頼みじゃ」
「え〜。社長だって、カルカッタでしょ」
「やっとね、AVAILさんからスプールがあがってきたんで、試しているとこなんだよ。昔はさ、これが予備リールだったんだけど、予備にならないわけよ。で、お蔵入りと」
「DCじゃ、ダメ?」
「現に釣りがままならず…でしょ?」
「ええ、まあ…」
「オレのは、スプールだけで、あとは自力なわけさ。そういうDCみたいな機械じゃなくて、感覚」
「まあ。ルアー取り替えると、2回はボッってなるんで」
「でしょ。それはDCってメカに頼ってるわけでしょ。ベテランなんだから、培った経験と感覚で調整した方がいいじゃねえの?」
「は〜そんな気も」
「あっ!のりました。やっと」

「うわ〜小っさ」
「う〜ん。29cm」
「いいじゃん、釣れたんだから。ね〜大下さん」
「チャートか…」

あとがき
「お疲れ様でした」
「お疲れお疲れ。ね〜大下さん」
「はい。お疲れでした。1日やっちゃいました」
「最後の場所も、ボッってやってましたね」
「は〜い。ガサガサガサガサってのも、やってましたよ」
「ってことは、勝者は部長。敗者が大下さんと山田君」
「…ですか…」
「ですね、大下さん。自分もですよ」
「山田君、ナイスキャスターに変身したのに。ダメ?」
「ええ。入れればいいというもんでもないと」
「そう。山田君の場合は、女体と同じで、入れたら終わり」
「社長、違いますよ」
「う〜ん。このままじゃあ終われないな」
「あれ!?また来ればいいじゃん、大下さん。まだ行くよ」
「そう…っすね」
「まずはリールだね」
「あ、あと、チャートです。大下さん」
「チャートか…」
「信じてないでしょ?俺もワイパーもチャートばっかだったじゃん」
「あれ!?大下さん持ってないの?自分もバイトはチャートですよ。うぉっほっほっほ」
「う〜ん。塗る」
「オレも塗ろう」
「自分のもお願いしますよ。誕生日が近いですから。ね、皆さん」
「うぉっほっほっほっほ。無視して、また来週」
「社長、明日行きますから」
「また、来週〜」


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