初組み合わせ in メジャーリバー(2012.09.24)

「こんにちわ」
「お!山田君、電話が来る頃だと思ったよ」
「え、何でですか?」
「言わせるの?この雨だよ」
「雨いいじゃないですか。自分には立派なゴアテックスの合羽がありますから、夏の日差しよりは全然いいですよ」 「あ〜。陽に弱いからね。まるでドラキュラだね」
「何言ってるんですか。ドラキュラみたいな生活は、社長じゃないですか」
「オレの場合は仕事だから。仕事の流れがそうなってる」
「そうですね。店が開いているときは、竿作りもできないでしょうし」
「流石、山田君。20年来のお付き合いは伊達じゃないね」
「ええ。そうですよ。SK8をやらないで仕事すれば、もう少し終わりが早いんじゃないですか?」
「いやいや。これは体力作りも兼ねたストレス発散なんだよ。ちっともうまくならないから、溜まってるって話もあるけど」
「じゃダメじゃないですか」
「いいんだよ。そんな話は。で、何用ですか?」
「ええ。雨微妙じゃないですか」
「皆さ〜ん。予想通りのセリフです」
「何ですか」
「今ね。臼井さんが来てて、そんな話してたのよ。泣きの電話が入るって」
「え!?いるんですか?薄っぺらいヤツ」
「雨だからね。合羽買いに来てくれたのよ。ミズノの新製品」
「どうしたもんですかね」
「あれ!?立派な合羽があってもおっくうなんだ」
「微妙じゃないですか。この降りは」
「あはははははは。社長、予想通りじゃないですか」
「全く。川はそんなに増えてないんで、行くつもりではいるんだけど」
「わかりました。他の2人はどうなんです?ペーと部長は?」
「ぺーはまず無理。月末だし。部長にはこれから連絡してみますよ」
「じゃあ、それ次第ということで」
「ラジャーです」

「もしも〜し、部長。船積んだ?」
「こんにちわ。まだです」
「17時だよ」
「ええ。ちょっと雨が…」
「あ〜確かにね。じゃあ行かない方向?」
「う〜ん。どうしようかな」
「たぶん、ぺーは行けないから、山田君と3人だよ」
「船は用意しなくていいんですか?」
「いいよ。3人だったら。オレの船に乗れるから」
「お願いします」
「え!?何?単に船を用意するのがおっくうなだけ?」
「ええ、まあ、その…」
「何だよ。さっきまであんなに渋ってたのに」
「いやあ、是非お願いします」

「…というわけだよ、山田君」
「どうしようもないですね、部長は」
「いや。君もそんなこと言う資格はないよ」
「ウォッホン。ときにぺーは?」
「やはり無理でした」
「じゃあ、3人で行きましょう」
「はい。現地に5時半です」

本日の登場人物

部長。「ウキウキウキウキ」「まるでぺーだね」

山田君。「この3人で乗るのは初ですか?」「バスはね。シーバスではあるよ」

私。「先週の勢いのままに行くから」「え!?3匹で35cmですよ」「山田君は釣ってないでしょ」「ええ、まあ」

「あ、石井さんじゃない?」
「おはようございます」
「ご無沙汰ですね。上ですか?下ですか?」
「ハンドコンだけなんで、上行っていいですか?」
「ぜ〜んぜん、OK牧場ですよ」
「では、お先に。すいません」
「我々は下ですか?社長」
「山田君、ちょろり上って、それからの方がいいんじゃない?」
「あ、兄ぃブッシュですか」
「そう。その辺」

「山田君、元気ないね。朝はかなり勢いあったのに」
「ええ。日差しが…」
「あ、暑いの?」
「ええ、まあ。社長はお元気そうですね」
「暑いの好きだから。夏生まれだし」
「そう言えば、サウナも大好きでしたね」
「はい。山田君とは違うお風呂です」
「山田君、相変わらず行ってるの?そういうところ」
「部長、だまれ」

「しかしまあ、この濁りは参ったね」
「はい。ノーバイです。3人とも」
「どんどん酷くなってきたんで、そこでUターンするから」
「あ、社長。いい意見ですよ」
「そう?あ、あそこの橋の下で睡眠したいんだ?」
「いやいや。休憩ですよ」
「だってさ、部長」
「あ、山田君、う○こ?」
「だまれ。部長」

「あ〜良く寝た」
「あれ!?社長、早いですね」
「言ったじゃん。『この時期は日向で寝ないと寒いんだよ』って」
「それで目が覚めたんですか?」
「そうなんだよ」
「社長、一人だけですよ。真夏の装いは。
部長も自分も季節に合わせた感じですよ」
「あ〜だから、陽が出ると、へなへなへなっと」
「ええ、まあ」
「メシも食ったし、恒例の山田儀式も済んだことだし、上る?」
「はい。そうしましょう」

「山田君、あそこ入れて」
「あ、あの流れが当たっているとこ。部長、お先に」
ビューン。ガサッ。
「あ〜あ、やっちゃった。部長、行っちゃって」
「フン」
チャポ。ガバッ!
「うわ。一発で出た。しかもでかい」
「部長、待ってて。今すくうから」
「フン。フン。フン」
「山田君、そんな片手で。雑なことしないで。オレがすくうから、いいよ」
「フン。フン。フン」
「あれ!?でかいね。部長、見ない方がいいよ。見ると焦るから」
「フン。フン。フン」
「よっしゃ。無事すくったよ。でかいね。でも、残念ながら、50はないな。48位」

「あれ!?44cmしかない」
「立派だけどね。残念。でもいいね」
「ええ。いいですよ」
「あれ、山田君、ジェラシー?」
「そんなことは…ないですよ」
「あそう。オレははっきり言って気分が悪い」
「何でですか?社長」
「朝一の部長のセリフ、覚えてないの?」
「あ〜言ってましたね『今日は釣らして頂きます』とか」
「それ。あんなに渋ってたのにさ。
操船なしってなった途端。是非とか言っちゃって」
「ええ。そうですよ」
「とは言え、あのポイントに入れた部長が凄い」
「まあ、そうですね。自分はひっかけましたから」
「ということは、本日の勝者は部長です」
「いえ。まだ分かりませんよ」
「いいよ。もう終わりで」
「まあ、そうですね。石井さんたちも
帰られたようだし、我々も上がりましょう」
「ウキウキウキ。ラッキーディ、ラッキーディ」

あとがき
「お疲れ様でした」
「お疲れでした、部長。メシはスキヤ?コンビニ?」
「そんなこと言わないで、サブでお願いします」
「マジで。贅沢だよ」
「ま〜ま、山田君。勝者の権利だから。我々はコンビニでいっぱい食べて、『満腹だから行かない』って言おう」
「社長、それって格好悪くないですか?」
「かなり格好悪い」
「じゃあ、アイスでも食べて、サブ行きますか」
「あ〜あと、ブラックブラックガムも買うよ」
「え!?何ゆえに?」
「何?言わせる気?いつも寝てるくせして」
「ウォッホッホッホッホ。話かけてくれれば、大丈夫ですよ」
「良く言ってるよ。話しかけたときには、心ここにあらずで」
「ウッォッホッホッホッホ。部長、そういうのダメだよ」
「自分は大丈夫です。ウキウキしてますから」
「あ〜あ、宣言通りになっちゃったね」
「来週はどうなんですか?台風」
「台風はね、韓国に天誅ってなんない?」
「いや。逆にこっちに曲がって来ましたよ」
「ありゃあ。じゃあ、台風次第ということで」
「はい。次回をお楽しみに。釣りますよ」
「だといいけどね」


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