じゃあ、まずはこっからいくか。意外に近い。
レレ。一人先行者がいらっしゃる。
「こんにちわ」
「あ、こんにちわ。どうぞ、横でやってください」
「いや、大丈夫ですよ。ちょっと見させてください」
「ここいっぱい魚がいるでしょう?」
「はい。ギルもバスも上ずっちゃってますね」
「そうなんですよ。だからハードプラグでシェードを狙ってるんですよ」
「良く見えるんですか?」
「はい、朝も来ました。朝3匹釣りました」
「あそうですか。それはいいですね」
「流石にこの時間になると厳しいですね」
「そうですね、ここは一周できますよね」
「はい。ちょっと草はありますけど。できますよ」
「反対側の方がいい感じじゃないですか?」
「この時間だと、蚊とかいろいろいるんで…」
「あ、確かにそうですね」
「土日は人が多くて、そっちの方でも良くやってますよ」
「そうでしょうね。いい感じですもの」
「先週も若い子たちが3人来て、キャッキャッキャ騒ぎながら奥の方でやり始めたんですよ」
「あ〜今風ですね」
「ええ。そしたら、はしゃぎ過ぎて、池に一人落ちちゃったんですよ」
「マジですか。それは爆笑もんですね」
「ええ。僕もそれから他の2人も始めは笑ってたんですけど、何か危そうに見えて他の2人が引き上げてました」
「あ〜そうですね。そんなんで事故が起きて、釣り禁止になったんじゃあ、シャレになんないですね。で、3人はどうしました?」
「キャッキャ騒ぎながら帰っていきましたよ」
「着替えなんか持ってるんでしょうかね?」
「いやあ持ってないでしょう。今ときの子ですから。そんな一生懸命やっているようにも見えなかったし。でも、楽しそうでしたよ」
「じゃあ良かったですね」
「はい、そう思います。どうぞ、一緒にやりませんか?」
「いえ。もう1つ上の池で。フローターをやりたいんで」
「あ、なるほど。上の池なら、陸っぱりできないとこ、いっぱいありますからね」
「流石、良くご存知で。じゃあ楽しんでください」
あれ!?また車止まってるし。軽トラだけど、釣りっぽくないな。
「あ、こんにちわ。暑いですね」
「よう。暑いね。虫取りかい?」
「いえ、釣りです」
「あ、釣りかい。今なら誰もいねえよ」
「あそうですか。ありがとうございます」
そりゃあそうだよ。14:30だもの。この炎天下に誰もいるわけない。
とっととやるか。