ダースベーダ!?現る in うらしま堂(2012.06.25)

ピロリロリン♪
「なになに、山田君からのメールだ。月曜日はバイトになりました。金井君と行ってきてください」
そう来たか。実はオレもだめなんだな。木曜日に病院に行けなかったから、月曜日に病院に行くことになった。
金井君に連絡するか。
月曜日は病院なので、欠席するよ。悪いね
ピロリロリン♪
「お、返事だ。自分も1週空けようと思ったんでちょうど良かったです。病院って具合悪いんですか」

本日の登場人物

私。「実は左足に静脈瘤があって、たまに痺れるんだよ。右足に比べて色も悪いしね」

ピロリロリン♪
「お大事に〜」

「本日はどうしましたか?」
「左足に静脈瘤ってのがあるって言われまして」
「あ〜そうですね。じゃあこれを見てください」
「はぁ」
「…というわけなんですね。簡単な手術で済みますけど、どうされますか?」
「じゃあ、その手術でお願いします」
「わかりました。木曜日に行いますので、今日は採血して頂いたあと、心電図を取りましょう」

「はい、渡辺さん血を抜きますので、チクっとしますよ〜」
「いた〜い」
「ふざけないでください」
「すいません。うけるかなと思って」
「じゃあこのまま心電図室に行ってください」
「らじゃーです」
コンコン
コンコン
「キツネです」
「あ、渡辺さんですね」
「ダメか…」
「じゃあ、そこに横になってください。服も脱いでください」
「え!?全部ですか?」
「いいえ。上半身だけです。消毒しますから」
「ヒュー」
「動かないでください。じゃあ行きます」
ピーピーガーガーピーピーガーガー
「ええ!?」
ピーピーガーガーピーピーガーガー
「どっちにしようかしら」
ピーピーガーガーピーピーガーガー
「はい。終わりました」
「やっと終わったよ、かみさん。これで帰れるよ」
「意外に時間かかったわよね。手術代もいくらか聞いてこないと」
「渡辺さん、5番の診察室へどうぞ」
「あれ!?終わりじゃないの。また呼ばれちゃったし」
「はい、渡辺さん、大変です」
「何ですか?エイズ?」
「それはまだわからない。心電図によれば、不整脈があるんですが、結構ヒドイです」
「何か自覚症状はありませんか?」
「いいや。全く…」
「全然ですか。ほとんどの人は動悸がするとか、胸が苦しいとかあるんですが」
「いや〜全然」
「これからエコーも取りますから。帰らずに待っていてください」
「う〜何か食べていいですか、もう昼なので腹減ちゃったんですが、朝から何も食べてないんで」
「じゃあ、軽く」
「軽く…ですか。わかりました」
「じゃあまたあとで」

「まいったね。寝耳に水だよ」
「ほんとね。どこが悪いのかって感じだけど」
「コンビニで何か食うか」
「そうね。あんまり食べないでね」

「渡辺さん、エコー室に入ってください」
「は〜い」
「はい、上半身の服を脱いでください」
「はい」
「凄い体ですね。無駄なものが全然ないじゃないですか。極めて健康って感じですけど」
「そのはずなんですけどね…」
「何かやられてますか、スポーツ?」
「毎日柔軟体操と、時々SK8に冬はスノーボードで週1回空手ですか」
「空手?教えてるんですか?」
「いやいや。習ってます」
「SK8はどちらで?」
「隣の駐車場で週に3、4回」
「そんなにですか。転んだりしませんか」
「しますよ。この肘」
「あらあら、子供みたい。あ、先生が見えました」
「渡辺さん、すっかり病人みたいになっちゃいましたね」
「びっくりですよ」
「いや。それはね、こちらも一緒ですよ。心電図を見ると15秒に1回乱れてるんですよ」
「それは凄いんですかね?」
「はい、それを検証するためのエコー検査ですから。横向いてください」
ピコーンピコーン
「う〜ん、やっぱりでるね」
「あ〜」
「1日データを取りましょう」

「これじゃあダースベーダーだよ」
「あ、渡辺さん、お風呂はダメですよ」
「え〜!?」
「下半身だけなら大丈夫です」
「いいよ」

あとがき
「こんにちわ」
「あ、今日は器具を外す日ですね」
「はい。脱ぎますか?」
「いえいえ、今日は結構ですよ」
「じゃあシャツをめくりあげれば」
「はい、そうしてください。一気にテープはがしていいですか?」
「そうしてください。じわじわやられると痛いだけなので」
「じゃあいきます」
「あ〜さっぱりした」
「ね〜結構大変なんですよね〜。でもね、あの結果を見ちゃうと私もびっくりしましたから」
「先生も言ってました『走ってきた』って」
「しかも、自覚症状が全くないなんて」
「普段から皆『あんた100まで生きるよ』って言われちゃってるんですよ」
「そうでしょう。その体つきですものね。1〜2週間で結果が分かりますから、また来てください」
「え!?木曜日にはわかんないですか?」
「残念ながら」
「はい、じゃあまた来ます」

「だってよ、かみさん」
「あらあら大変ね。本当に不整脈なの?」
「な〜実はさ、技師のお姉さんがいろいろ貼り付けてくれるときに、オレの前でしゃがんだんだよ」
「へ〜大体わかった」
「あれ!?そうなの?」
「胸元が丸見えで、ドキドキしちゃったんでしょ?」
「正解。ドキドキしちゃってオギオギしちゃった」
「バカみたい」
「そのせいかと思ったら、どうも違うらしい。エコーでも出たし、聴診器でもおかしいって言ってた」
「そうね。あのごっついオトコの先生じゃ、ドキドキしないわよね」
「そうだよ。あそこでバクバクしちゃったら、サブだよ」
「次は木曜日ね。昨日もここに7時間いたけど、木曜日はもっとよ」
「あ〜憂鬱。病気になりそう」
「なってるそうだから」
「この結果をお楽しみに〜」


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