船上天文観測 in 鬼牧川(2012.05.21)

「もしも～し。飯塚です」
「お～珍しいね。ごぶさた」
「何言ってるんですか。この前行ったじゃないですか」
「そうだわ。で？」
「月曜日なんですけど、行く人見つかりました？」
「いや。ひとりぼっちだから、キムチにフローターで行こうかと」
「オレだめすかね？一緒に行っちゃあ」
「いやいや。頼むよ。一緒に行ってくれ」
「マジっすか」
「バッテリは充電済だし。釣り具とカッパだけ持ってきて」
「わかりました。じゃあ時間が決まったら、連絡してください」
「了解」

「もしも～し」
「はい、一本です」
「こんちわ。竿ができました」
「わかりました。日曜日に伺います」
「月曜はどうするんですか？」
「パートナーがいないんですよ」
「お、じゃあ一緒にどうですか？飯塚君も一緒に」
「いいんですか？無理矢理乗ちゃって」
「はい。その代わりと言っては何ですが、１日操船してください」
「うわっはっはっはっは。そう来ましたか。わかりました」

「もしもし、飯塚君？」
「こんちわ」
「月曜日は箭竹さんも一緒だから。現地に４時半で」
「マジですか。緊張するじゃないですか」
「大丈夫だよ。じゃね～」

本日の登場人物

飯塚さん。「う～んドキドキします」「今日はね。天体観測だから」

箭竹さん。「すいませんね。割り込んじゃって」「いえいえ。楽できますから」

私。「どうなんですか？ここんとこ」「昨日は釣れたらしいです」

「晴れてるじゃん。金環日触見られるで」
「いや。そんなもの見ません。ガンガン投げますよ」
「あそう。箭竹さんが操船で、オレは真ん中でいいよ」
「自分はうしろでいいですか？」
「いいよ～。ガンガンやって」

「アタリ…ないですね。昨日はこの辺で釣れたそうなんですよ」
「ほら。飯塚君。箭竹さんの生情報だよ。ガンガンいってって言うか、君うまいね」
「社長。当たり前じゃないですか。去年の狂会キャスティングチャンピオンですよ」
「あ～確かに。でも、真のチャンピオンはオレだよ」
「いえ。社長は予選落ちですから」
「う～ん。やっぱり出ませんね。この先ですか」
「雷魚やばいんですよね」
ドッカーン！
「うわ！！メガバイト」
「雷魚くさい。あれ！？バスかな」
「いや。バス…ではなさそうですね」

「やっぱり」
「ルアー、口の外で良かったですね」
「ええ。でも穴開いてます」
「社長、あのルアーは何て言うんですか？」
「あ～川島君のだよ。ダグワークス。飯塚君欲しいの？」
「はい是非。あの動きを見たら」
「探してみるよ」

ピロピロピロピロ
「え、何？晴れてる。日食見ろ。うるせえよ」
「どうしたの？飯塚君」
「あ～嫁です。釣りにいくと、１０回位電話あるんですよ」
「おいおい。ご馳走様な電話じゃないかよ」
「全くだね。飯塚さん」
「ほら。箭竹さんもあ～言ってるし。
綺麗な奥さんが心配してるんだよ。うらやましいね」
「そうなんですかね。迷惑なんですよね。それにブクブク太って来たし」
「あ～子供生むとそうなるよ。うちの何かヒドイもんだよ」
「マジっすか。今からクギ刺しておこう」
「あ～その方がいいよ。俺んちなんか開き直っちゃって、
百貫デブになるって言い張ってた」

「あ～残念だね。雲が出て来ちゃったよ」
「ほんとだ。見えませんね」
「眩しいから、デジカメで撮ってみるか」

あとがき
「お疲れ～さま～でした～」
「すいませんでしたね。１日操船させちゃって」
「いえいえ。全然大丈夫です」
「箭竹さんはタフですね」
「そりゃあそうだよ。飯塚君。鍛え方が並じゃないから」
「え、そうなんですか？」
「猛者だからね」
「確かに。そんな雰囲気がムンムンと」
「ね。飯塚君はうまいね。実はさ、ちょっとキャスティングが心配だったんで、オレが真ん中に座ったわけ」
「そうなんですか」
「でも、すぐ思い直したよ。操船すりゃあ良かったかなって。前で全ナメ」
「あはははははは。勘弁してくださいよ」
「ほんと、うしろは楽だね」
「はい。いつもは斉藤さんと一緒で操船やらされちゃうんで、大変なのはわかってましたけど」
「あ～ふみか。最悪だね。こっちで言えば、山田君みたいなもんだからね」
「あんまり言うと、怒られちゃうんですけど。ほんと何もしてくれないし、文句が多いんですよ」
「まるっきり山田君と一緒だよ。荷物は運んでくれるでしょ？」
「はい。流石にそれはやってくれます」
「あんだけキャスティングできれば、あとは外し方だけじゃん」
「はい、練習します」
「いや～それにしても、今日も厳しかった」
「ワンバイトあったんで、満足です」
「僕は釣れたんで」
「あれ！？支部長。雷魚ですけど」
「いえ、十分です」
「さて、今日もワンバイト、ノーフィッシュ。八郎までに釣れるのか。来週をお楽しみに～」