「こんにちわ。ハローワーク帰りの須田ですよ」
「いらっしゃい。いかがでした?結果」
「それは聞かないでくださいよ。そんなことより、月曜はどうなんですか?」
「あ〜面子?」
「ええ。それですよ。メンチじゃないですよ」
「メンチはミート君ちで買ってくれよ」
「いや、遠いですよ。岩槻からじゃあ」
「そうだね。釣り行くときは、定休日だし」
「で、どうなんです?」
「兄ぃが行けなくなったんで、5人だね。いや、ワイパーが来るって言ってた。だから、6人」
「ワイパーですか、久しぶりですね。あと、誰です?」
「金井君に柳沢君にペーで6人だよ」
「わかりました」
「いよいよ、金井君のマジック1が点灯なので、足を引っ張らないで」
「社長より、小さいのを釣りますよ」
「あ〜そうしてくれるかい。で、オレが金井君の上をいくから」
「あ、そうですか。でも、時間の問題じゃないですか」
「はい、完全に」
本日の登場人物
金井君。「マジック1なんだけど」「はい、社長、頑張ってください」 |
ヤナギ。「やっと来られましたよ」「そうだね。山田君が一緒に乗りたいって」「義兄さんが」 |
山田君。「早いですね。1年は」「全くだね。夢の何とかだね」「何ですか、それは」「え、夢の1000なんとかだよ」 |
ペー・ヨン。「今日はラッキーデイなんですよ」「ふざけんなよ。おめえ、足引っ張るなよ」「そんな〜小さいのでいいですから」「なら、任せろ」 |
ワイパー。「ご無沙汰してます」「ずいぶん、急だったね」「はい、秘密の作戦を使ったので」「なるほど、それは大変だわ」 |
私。「残るはあと3回。今日勝たねば」「厳しいですね、社長」「すべてはペー次第」 |
「おはようございます。皆の衆」
「おはようございます。いいですね、今日は」
「え〜何で?ヤナギ」
「人はいないし、水もちょうどいいじゃないですか」
「ほら、山田君。釣る人はこういう細かいことに気がつくんだよ」
「うぉっほっほっほっほ。気づいてましたよ。先週より、水が多いなって」
「またまた〜。先週より少ないんですけど」
「あひゃひゃひゃひゃひゃ。山田君、だせ〜」
「黙れ、ぺー」
「はい、ダサい山田君は、金井・ヤナギチームね」
「僕は社長とですか?」
「ぺー、ワイパーもいるよ」
「あ、矢嶋さん、ご無沙汰してます。お手柔らかに」
「あ、はい。こちらこそ」
「金井君、こんな感じなんだけど」
「はい、わかりました。須さん、行きましょう」
「あ、名前は正しくね、金井君」
「義兄さん、本名は須さん何ですか?」
「違うよ」
「金井君、上行くでしょ?あとから追っかけるから」
「わかりました」
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「珍しい組み合わせだと思いませんか、須さん?」
「そうね。須さんじゃないけど、そう思うよ」
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「じゃあ、こっちは下りるから、石入れて」
「あ、はい」
「アタリないですね…」
「まあ、始まったばかりだし、寒いしね」
「社長、風景だだいぶ変わってるんですけど」
「だよね、日に日に崩れていっているようだよね」
「じゃあ、浅いんですか?」
「こっから、深くなるからいいと思うんだ。陸っぱりもできないし」
「ほ〜れ出た。丸呑みだよ」
「だって、コアユじゃないですか。丸呑みになっちゃいますよ」
「たわけ!さっきのボイルみたろ」
「え!?」
「な〜、矢嶋君、ちょっと指導してくれよ」
「あ、はい。追われてるベイトが今日は小さいです。
だから、社長はマッチザベイトでコアユです」
「その通り。32cmが釣れました。幸先いいね」
「僕、持ってないです」
「違うのでも釣れるから。反対側行ってみようか」
「珍しく誰もいないし。ポッサムピロリン投入。えい」
ピロピロピロピロリン。ピロピロピロピロリン。ゴボ!
「今週はのった。先週はブレードだけ食われた」
「凄え、社長。1時間しないのに2匹釣った」
「わっはははは。正義は勝つかもしれない。34cm」
「正義でもないし、34では無理だと思いますが」
「ぺー!その通りだよ」
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「アタリありませんね」
「そうね、ペーだけね」
「はい、矢嶋君もあったのに」
「じゃあ、あそこやってみるか」
「あ、出ました」
「お、ばらさないでよ。でかいのを釣んないでよ」
「あ、はい、大丈夫です。30cmです」
「でかした。ルアーは?」
「ワイルドダンサーのボディに
クワイエットファンクのLPを付けた改造版です」
「は〜」
「動き、良かったですね」
「と、ペー迷人の意見です」
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「さて、上の方行ってみる?」
「はい。今日はラッキーディなんですけど」
「そう言われてもな」
「社長のぽよよんキャストで釣れてるのに、何で僕のぽよよんキャストでは釣れないんでしょう?」
「社長、今日、リールがどうかしたんですか?」
「やっと分かってもらえた。パガーニなんだよ、今日は」
「変だと思ったんですよ」
「今日で3回目なんだけど、ダメなら捨てようかと」
「あ、僕拾います」
「確かに、ペー向きなリールだよ。ぽよよん専用みたいなリールだから」
「この先、大変じゃないですか?」
「だよね。でもさ、2回ラインが切れて、17,18m短くなったんだよ」
「あ、バックラッシュばっかりしてましたよね。それですか、原因は」
「それ。まるでペーだよ。見てろよ、今投げるから」
ビュン。シュー。チャポ。
「凄え。いつも程ではないけど、朝とはだいぶ違いますね」
「だろ。糸が少なくなって、回らなくなった分ちょうどいい」
「え!?そんなんですか」
「他にもあるよ。遠心ブレーキを4つにして。メカニカルはシメシメ。で、オイルはたっぷり」
「そこまでですか…じゃあ、じゃじゃ馬なリールなんですね」
「そんなかっこよくねえよ。駄馬だね」
「いいんですか」
「いいんだよ。事実だから。ぽよんと投げるならば、その限りではない」
「あ〜なるほど。もしくはサイドキャストですか」
「さっすが、ワイパー」
「へ〜」
「ペーには難しかったかな。お〜!」
「来たよ、3匹目」
「サイズが上がりませんね、社長」
「ぺー、鋭い指摘だね」
「サイズは20cmですね」
「お!また来たよ」
「ちょっとサイズアップですね」
「32cm。ルアーはどっちもオリジナルフィーLP」
「首振りの動きがいいんですか?」
「のようだね。旦那じゃ、釣れねえよ」
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「あのさ、ここから先はぽよよんでも、何とかなるから。そこ投げてみてよ」
「あ、あそこですか?」
「そう。そこそこ」
「え〜い」
ヘロ〜ン。ジョッボ〜ン。ジャージャージャー。
「そうじゃなくて、そこはゆっくり巻いて来い」
「はい」
ジョロジョロジョロジョロジョロ。ドバッ。
「わ!」
「何、びっくりしてんだよ。お、のってる。矢嶋君、アミ、網」
「はい、取れました。37cmです」
「貴様〜。ペー、余計なことすんなよ。3cmオレによこせ」
「うれしいです。これも実力ですか」
「矢嶋君、殴ってくれ。代わりに」
「あ、それは」
「ついでにあそこも投げてみろよ、ぺー」
「はい」
ヘロ〜ン。ジョッボ〜ン。ジョロジョロジョロジョロジョロ。ドバッ。
「ぺー、何でアワセないの?」
「え!え、あ、はい」
「のってるし。また37だよ。もう次から譲らない」
「やっぱり今日は、ラッキーデイですね」
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「もしもし」
「はい、西牧塗装店です」
「いえ、社長ですね」
「なんだ、山田須さんですか」
「名前が違いますけど、どうですか?」
「こっちは3人とも釣れたよ。オレ4匹、ぺー2匹、ワイパー1匹」
「マジですか、こっちは2人が釣りました」
「金井が31、ヤナギが32です」
「山田君は?」
「未だ、釣れずで」
「そう。今のところ、ペー以下だね。というか、
勝者へのゴールが近づいているね」
「そんなのは許しませんよ。釣りますよ。ええ」
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あとがき
「お疲れ〜」
「お疲れ様でした。全員釣れてよかったですね」
「こら、ペー。余計なこと言うな」
「黙れ。ぺー。飯はすき屋の割引券やるから」
「あ、山田さん。もしかして、ノーフィッシュですか。にこにこ」
「そうだよ。こういう日もあるんだよ」
「山田君、アタリもなかったの?」
「いえ。2人が譲ってくれたし。アタリはだいぶありました」
「のらなかったんだ。あ、びっくりアワセ?」
「社長、違いますよ。ちょっと小ぶりなヤツが多かっただけですよ」
「そう。残念だね。これでぺーが勝者で、金井君がMVP決定だね」
「そういうことになりますか」
「金井君、3年連続おめでとうございます」
「あ、ありがとうございます」
「また考えておいてね、ルアー」
「ってことは、社長は残る2回が消化試合ですか」
「ヤナギ、その通りだよ。サビシイけど。こういうときに、でかいのが釣れたりするんだよ」
「あははははは。確かにそんなもんですよ」
「さて、来週は、今やパガーニ・マイスターのオレとMVPの金井君に、ナイスキャスターの山田君の3人だよ」
「ナイス・キャスターって何ですか?ニュース・キャスターではないですよね」
「山田君的には、ニュース・キャスターになり、女子アナとよろしく…ってものありと思ってはいるものの、そうなるはずもなく」
「社長、長いですよ」
「お。失敬。キャスティングがうまいってことだね」
「柳沢さんとか金井さん並ですか?」
「そうだよ。投げるだけなら」
「違いはあるんですか?」
「着水。山田君は爆発だから」
「あひゃひゃひゃひゃひゃ。爆発ですか」
「黙れ。ぺー」
「あとね、ルアーローテションが貧困だね」
「確かに。義兄さん、今日は4つでした」
「義弟よ、違うぞ。もう2、3個多かったぞ」
「何にしても、そんな感じだよ。あんなにいっぱい持ってきてるのに」
「社長、自分も来週はプラッガーリールで来ますよ」
「あ〜いいね。オレも見てみたいよ。大して変わらないと思うけどね、パガーニ君と」
「あ、そうすか」
「対処法は分かっているから、安心だよ」
「わかりました。久々の3人で楽しみですよ。ね〜、金井君」
「はい。操船がないで楽です」
「おい待て。何でオレなんだよ」
「はい、社長の船だからです」
「社長、分かりやすいですね」
「じゃあ、山田君の船で行く?」
「うぉっほっほっほっほっほ。キャリアがついてないんで、持ってこれませんよ」
「皆さ〜ん、山田君はこんなヤツです。来週をお楽しみに〜」
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