恒例、八郎潟合宿(2011.06.20〜22)

「遂にきましたね、社長」
「きたね〜、山田君。この日が」
「ええ。八郎合宿」
「前情報によれば、相当厳しいらしい」
「そうなんですか。季節が遅れてるだけでしょう?」
「俺もそう思うんだけどね、実際どうなんだか」
「23時集合でいいですか?」
「いいとも青年隊」
「いや、それも微妙ですよ。捕まちゃいましたし」
「あ〜だってね」
「ええ。悪いことはできませんよ」
「…ってことは、山田君。ヤバイんじゃない?」
「自分は大丈夫ですよ。危ないのは、フミですよ」
「フミはそうだよな、やんちゃな監督だから」
「ええ、そんなヤツですよ。この間、話をして凄かったですから」
「盛り上がってたじゃん」
「ええ。『鶯谷方面のK国女子がなんとか』って言ってましたよ」
「じゃあまーその話は車中でゆっくりと」

「こんばんわ、みんな時間厳守ですね」
「やあ、山田君、兄ぃ。あだち太郎までは俺が運転するから」
「あ〜安達太良ですか。毎年同じギャグですね」
「もはやギャグにもなってない?」
「ええ。全然。他の人は?」
「北関東道で先に行っちゃったよ」
「あ、そうですか」
「別にがっついているわけでは、ないんだよ。時間がもったいないから」
「あ〜なるほど。じゃあ行きますか」

本日の登場人物

ペー・ヨン。「楽しみです。初めてです」「言ったろ『期待すんな』って」

ヤナギ。「楽しみっす」「3日間ガイドだよ」

金井君。「厳しいんですかね?」「たぶん」

部長。「そんなにですか?」「そんなにだよ」

山田君。「社長、着きましたよ」「着いたね」

矢島兄ぃ。「来ましたね」「ええ」

私。「どう〜なんだろ」「すぐわかりますよ」
 

1日目
「いや〜着いたね、やっと」
「ええ、1000円でしたよ。高速は」
「そうだね。最後の1000円」
「どんなふうに船を割り振りますかね?」
「こっち側、向こう側、外って感じ?」
「ですかね」
「外行く人?あ、部長ね」
「え、あ、あ、あ、はい〜」
「じゃあ自分は対岸で〜」
「あそう。ヤナギが向こう側。じゃあ俺たち3人はこっち側で」

「お!出ました」
「お、山田君、ばらさないで」
「全然、のってません」
「あんなに消えたのにね」
「ええ。変ですよ。お〜!?連発です」
「頼むよ、山田君」
「あれ!?全然のってないんですけど」
「ハリ付いてるのかよ?」
「付いてますよ。川島さんの八郎スペシャルですから」
「変だね〜。このゴールドコースで出たのは、山田君の2回だけ」
「ヤバイですね、全然ですよ」
「全く、必殺のボニーにも無反応」
「ええ。のぼってみますか」

「たまに出るけど、さっぱりのらない。お助けルアーにするか」
「何です、社長?POP−Xですか?」
「山田君、正解です。誰でも買えるカラクサタイガー」
「ヒットルアーじゃないですか」
「えい!お、いいとこいった」
「左で投げてるのに、凄いですね」
「お!バス浮いてきた。吸い込んだ。よっしゃ!」
「社長、すくいますよ」
「やっと釣れたよ。にしちゃあ、38cm。さみしいね」
「社長、そんなこといっちゃダメです。貴重ですから」
「そうだね。山田君」
「きたぁ!」
「兄ぃ、ばらさないで。山田君、すくって」
「任せてくださいよ」
「よっしゃー、40cm。やっと釣れました。良かった」
「さ〜山田君、君の番だよ。どんどん行ってね」
「任せてくださいよ。去年の二の舞はゴメンですから」

「山田君、まもなく終了なんですけど」
「参りましたね」
「兄ぃのフォローにも出ないし、俺は船頭に徹してるし」
「すみませんね、社長。去年と一緒ですね」
「う〜む、負のスパイラル」
「おかしいですよね、キャスティングだって、カンペキなのに」
「あ〜山田君。おなごりはつきねども、終了の時間が参りました」
「いけませんね、初日はデコというクセが、付いちゃいましたよ」
「うぉっほっほっほっほ。まさに」
「社長、笑いごとではありませんよ」
「いやいや、こりゃ失敬」
「みんな帰って来ましたね」
「あ、ほんとだ。お〜い、皆の衆。どうだったかね?」
「部長が40、自分が46。ヤナギは?」
「44を3匹です」
「お〜凄いじゃん、みんな。こっちは俺が38、兄ぃが40」
「あれ!?義兄は?」
「うるいさいよ、義弟。ぺーはどうだったの?」
「え、ペーですか?」
「ちなみに、山田君は不運の連続でノーフィッシュ」
「ぺーは、ノーバイト」
「え!?ノーバイト!?」
「はい」
「ノーバイは初めて聞いたな。ノーフィッシュはいたけど」
「何ですか?社長」
「はい、自ら名乗った山田君。2年連続初日ノーフィッシュ」
「ええ、参りましたよ」
「ほんとにノーバイトなの?ぺー」
「はい。何もありませんでした。明らかにキャストがダメでした」
「まあ、今までは温かったってことだ。明日があるから」
「そうだよ。歌にもあるだろ」
「何でしたっけ?」
「エメラルドマウンテンだよ」
「あし〜たがある♪から夢がある♪」
「ほんとですか?」

「じゃあみんな、明日は3時起床だよ」

「あ〜風呂はいい。…だよ、真っ暗だし。
みんな寝てるし、また」

2日目
「みなさん、おはようございます」
「あ、おはようございます」
「ぺー、起きてるか?」
「ぁ〜    ぁ〜」
「ほんとダメだね、朝が」
「社長が元気過ぎるんです。何時に寝たんですか?」
「0時だよ。なでしこジャパン物語を見てた」
「マニアですね」
「ま〜ね。今日は雨が降るらしいから、カッパ忘れるなよ」
「あ〜 わかりました」

「ローソンは5時におにぎり入荷だっていうから、今日はサンクス」
「あるんですかね、おにぎりとか」
「山田君、これも貴重な情報の賜物だよ」
「そんな大げさな」
「じゃあいいかな?」

「昨日と同じコース行くから。10時位から15時まで雷だってよ」
「ほんとなんですかね」
「いやあ、柳沢君。悪い天気は予報が当たるんだよ。そのつもりで作戦を立ててね」
「はい。自分とペーは外へ行きます」
「部長は?」
「じゃあ、向こう側で」
「俺たちは昨日と全く一緒で。ということで下ろすか」
わっせわっせわっせわっせ
「ぺー、船の前持って、進んでくれよ。何なら水の中で待ってろよ」
ドボン!!
「うぉっほっほっほっほ。ぺー、背が縮んだね」
「お〜い、本当に入っちゃったの」
「誰も教えてくんないからですよ。その先はないからって」
「いやいや。見りゃわかるだろ。早く着替えろよ」
「あ、大丈夫です」
「大丈夫なわけねーだろ。何、平気な顔してるんだよ」
「社長、落ちたあとのぺーの顔見ました?」
「見たよ、山田君」
「『え!何、何かあったの?』って顔してましたよ」
「全く。俺もびっくりしたよ」
「たぶん、ヤツはまだ寝てたんですよ」
「じゃあ、ようやく目が覚めたんだ」
「そんな感じですよ」
「じゃあみんな気をつけてね。朝からこんなヤツがいるから」

「お、出た。俺のボニーに」
「網要りますか?社長」
「いらない。山田君。全然のってないし」
「ヤバイですね。昨日のパターンですよ」
「やめてよ。今日もゴールドコース不発みたいだね」
「ええ。のぼりますか」

「よっしゃ、のった」
「やりましたね、兄ぃ」
「はい、ありがとうございます。42cmです」
「山田君も釣ってくださいよ」
「釣りますよ。社長もね」
「なかなか厳しいわな。雨降りそうだし」
「お!のりました。網、網網」
「良かったね、山田君。41cm」
「川島さんのおかげですよ。八郎スペシャル。
しかも2匹釣れましたから」
「う〜アタリは遠のいたし、う〜う〜」
「0時まで起きてるからですよ」
「う〜う〜。ぺーになりそうだ」
「社長、雨も降ってきましたし、あの橋の下で休みませんか?」
「そりゃあいいね。2人とも釣ってくれたし。寝よ寝よ」
「あ、部長達も来ましたよ」
「どうなの?部長」
「釣れました。2本。41と42」
「マジで。金井君は?」
「46。Wスイッシャーで釣りました」
「みんな凄え。取り敢えず寝る」
「ええ。雷鳴ってますから、ヤバイですよ。ヤナギ達も来ましたよ」
「う〜う〜びっしょびっしょですよ」
「大変だったね。ぺーは?」
「社長、喜んでください。1バイト」
「で、釣ったの?」
「いえ。びっくりアワセで」
「いいねいいね。初心者はそうじゃなくっちゃ」
「社長はどうなんですか?」
「俺だけノーフィッシュ」
「ほんとですか。嬉しいな」
「この雷の後が狙い目だから」
「え!?雷が上がるのは15時って言ってましたよ」
「ってことは、5時間休憩だね」
「長いですね」
「寝てりゃあ、すぐだよ。んじゃ〜ね」

「あがりましたね。社長」
「よし。戦闘開始」

「おかしいね。みんなのWスイッシャーには出るのに。
俺のには全然でない。ペンシルにしてみるか」
「それは?」
「川島君に貰ったペンシルベイト」
「流石に動きがバツグンですね」
「そうなんだけど。いまいち反応が」
「色じゃないですか?」
「あ〜兄ぃのいう通りかもしれない。チャートに変えてみるか」
「出ましたね。デプス会員ルアー」
「はい。S103.八郎と言えばこれ。チャートだし」
ド〜ン!
「いきなり横っとびで出てきた。全然のらないけど。やっぱこれか」

「あ〜あ、いよいよそこで終わりだね。お、出た。のらない。もう1回」
ピューン。クイクイ。ジャボ
「またしても出たけど、のらない。
遂に終了です。八郎でノーフィッシュはキツイな」
「いえ、社長。もう一箇所大事なところが残ってますよ」
「朝、山田君のに出て、のらなくて。
兄ぃがばらしたとこでしょ?50はあったよね」
「ええ。そこですよ」
「それが今のとこでしょ?」
「違いますよ。この次です。社長が自分で言ったんですよ。
『ここはいるから、やった方がいい』って」
「あ、そうだっけ。じゃあ早速」
ピューン。クイ。モア
「あ、食った。おりゃ!」
「でかくないですか?」
ジャボン!
「で・か。50はあるよ」
「う〜引く」
「はい、すくいました。でかいですね」
「重たいよ。2kg以上あるね。あれ!?ケツからワームフック出てる」
「あ〜ばらした人がいるんですね。かわいそうに」
「全く。バスも釣り人もかわいそう。フックを外してあげよう」
「社長、52cmです」
「凄ぇ。奇跡の逆転ホームラン」
「全く。最後の一投だもんね。よ〜し、帰ろう」
「いい時間ですから」

「いや〜今日もお疲れ」
「明日も3時ですか?社長」
「そうだね。さっさと寝るように」
「ええ。ヤナギが何かのっけて寝てますよ」

3日目
「いよいよ最終日だよ、ペー」
「ぁ〜   ぁ〜」
「またかよ。また落ちるぞ」
「ぁ〜   ぁ〜」
「社長、こんなヤツほっといて行きましょう」
「昨日の作戦会議の結果、違う川をペーとヤナギがのぼって」
「ええ。部長たちが違う川にまた行くって言ってましたよ」
「山田君、じゃあ俺たちは間の川に行く?」
「そうしましょう」
「じゃあ戦闘開始」

「バッシャバッシャじゃん。風ビュンビュンだし」
「ええ。ひどいですね。戻りますか」
「あれ!?陸っぱり釣ってるよ」
「ほんとですね。さっきバズベイト投げてた人ですよ」
「なるほど。ちょっとヒントがあるね。戻りますか」
「はい」

「あら!?金井君ですよ。もしもし、え!?落ちた!?
バックドロップ。怪我は?ない、あそう。ですって、社長」
「え、金井君、落ちちゃったの?」
「って言ってますね」
「お!ぺーだ。釣れたの?釣れた。え!?32cm。
小っちゃいね。あ、ゴメンね。良かったね。だって」
「そうですか、ぺーもようやく釣れましたか」

「お〜、釣れました。トンボです」
「濁り目トンボ」
「はい〜」
「お!自分にも来ましたよ」
「ヤナギとんぼ」
「とんぼ〜。キツイね」
「ええ、でもそんな感じですよ、今日は」
「じゃあ2人でやってて、俺は寝るから。兄ぃ操船ね」
「あれ!?ヤナギたちだ」
「どうも義兄。社長は?」
「寝ちゃった」
「こっちは、ぺーがあのあと44釣りました」
「ほ〜ほ〜ほ〜。ぺー目覚めた?」
「はい、おかげさまで。あとは社長だけですね」
「う〜良く寝た」
「社長。釣ってないのは社長だけです。どんどん投げてください」
「え〜!?こんな狭い川で、みんな散々釣ったあとでしょ」
「ええ。まあ」
「う〜ん。かくなるうえは、裏をとんぼでピッチング」
「そんなジグ撃ちみたいな」
「いや。ヤナギこれが効くんだよ。ほら、出た。あ、ばれた」
「ほんとだ〜」
「な〜。よし!のった。絶対ばらさない」
「でかいですね。47ありますね」
「改造、セミとんぼのチャートカラー」
「終了ですか?」
「だね。2時だし」

あとがき
「いやあ皆さんお疲れ様でした」
「ほんと疲れましたね」
「珍しいね、金井君が」
「はい、操船続きで、しかも、落っこちちゃいましたから」
「なるほど、そんなこともあったね。落水者2名」
「ええ。そんなのもあって、バシャバシャの中を横断するわけにもいかず、
社長に迎えに来てもらったわけです」
「そういうわけかい。全然凪じゃっているのに、何でって?」
「すみません」
「いやいや。そっちの方が安全だし、それに早いし」
「今回は過去にない位、厳しかったですね」
「そうだね、山田君。思えば、1回目のプーのときに
こんなことがあったね。雨ばっかで」
「ええ。でも、あのときはフロッグで、そこそこ釣れましたよ」
「確かにね。3日で3匹だよ、俺は」
「ええ、みんなそんなもんですよ」
「俺は52釣れちゃったから、OKだけど、みんなは辛かったね」
「いいじゃないですか、楽しかったし。いろんなことがあって」
「あっら、山田君。ずいぶん大人びたセリフ」
「社長。いつも・で・す・よ」
「じゃあ、疲れた体を癒しに、デリっちゃう?」
「いえ。そういうプライベートなことは言えませんよ。
うぉっほっほっほっほ」
「絶対行くね、金井君?」
「はい。間違いないですよ」
「じゃあ飯は国見だから。みんな適当に来てね」
「わかりました」
「ぺー、どうだった?」
「はい。楽しかったです」
「じゃあ良かった。来年は来ねえんだろ?」
「来ますよ〜。月曜日もなるべく参加して、修行しますよ」
「あ、そう。偉いね」
「ええ、大体、自分よりグラトリ下手な社長に、負けてられませんから」
「言ったな、てめえ。回し蹴り」
「痛!これも修行ですよね」
「と、今回もツライ釣行記でしたが、怪我なく楽しく無事終了。ねえ、山田君」
「ええ、来週からは、もっと厳しい修行ですよ」
「あれ!?あっちの活動はいいの?」
「ええ、まあボチボチと。ツチノコハンターでも目指しますか」
「いいね。賞金は2000万円だってよ」
「ぺー、一緒に行かねえ?」
「行きません。僕には定職があるんで。うわぁ。何するんですか」
「いわゆる、三角絞めだね」
「どうです?このぺーの言い草」
「いや、いいんじゃないの。普通はそうだよ」
「じゃあ、社長どうですか?」
「いや、俺は野望があるんで」
「あ〜あれですか。70で何とかってヤツ」
「それ!」
「それは、スノーボードだから、冬じゃないですか。ツチノコも冬眠してますから、大丈夫ですよ」
「じゃあ、先に見つけちゃおうかな」
「ほんとですよ。そうなりたいですね」
「さて、山田君の活動はいかに?これまた楽しみなことで」
「ええ。皆さん、また来週をお楽しみに〜うぉっほっほっほっほ」


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