続、人柄の木 in 鬼牧川(2011.05.23)

「こんにちわ。今日も来ましたよ」
「いらっしゃい。いっそのこと、毎日どうですか?」
「いえ。そんな身分ではないので」
「そうですか。いよいよですか?」
「ええ。いよいよですよ、間もなく八郎ですよ」
「ええ!?その、いよいよなの?」
「なんですか?」
「『なんですかって』…間もなく730連休を迎えるにあたって、その心境を考えれば、いよいよ…じゃないの?」
「あ〜。その、いよいよですか。まあ八郎が終わってからで、いいんじゃないですか」
「皆さ〜ん、聞きましたか?どんなプーなんですかね」
「まあ、それはさておき、月曜日はいかがでございます?」
「あ〜そうですか。そっちですか。俺、金井君に妙に余裕のプー山田君だよ」
「社長、ひどいですね」
「ひどいのはひどいけど、事実そうじゃん。見たことないよ、そんな人」
「いや、社長。自分の回りには、意外に多いんですよ。中には5年プーってのもいますよ」
「ツワモノがいたもんだね。うらやましいよ。飽きないんかね?」
「ええ。趣味に生きているそうです」
「ますます、うらやましい」
「いや、全くですよ」
「全然、説得力はないけどね」
「社長も似たようなもんでしょ?釣りにスノーボードにSK8」
「おいおい。俺はちゃんと働いているから」
「あ〜そうでしたね」
「そうだよ。仕事の合間をぬっての、趣味の道。これが一般人だよ。君らは歌麿状態だよ」
「いやぁ〜自分はそこまで行ってません」
「まあ、男のあこがれではあるけどね」
「うぉっほっほっほっほ。全くです。で、どうなんです、状況は?」
「まあ、今回もチャート祭りじゃないの」
「ほう!自分は2個しかありませんよ」
「いや。実質1個じゃないの?ソレガシ饅頭は信じてないでしょ」
「そんなことはないですよ。いまいち、ペラの回りが悪い」
「それは山田君が数回投げて、ぶつけた結果じゃん」
「ええ。それ以来、出番がないんですよ。なので、今日はプロペラを買いに来ました」
「あ、じゃあやっと2個になりますね。ソレガシに失礼だよ。いけてる自信作なのに」
「そうですね。みんなに配ってましたからね。自信があるんでしょうね」
「じゃ、現地に4時だから。お願いしますよ」
「わかりました。金井君には、自分から電話しておきますよ」

本日の登場人物

金井君。「下るのは久々なんで」「前は山田君だから、楽勝だよ」

山田君。「何ですか?社長」「あ〜山田君のキャストがぬるいと、金井君に全部撃たれるよってことだよ」

私。「この日に備えて、チャートにいっぱい塗ってきたよ、山田君」「ほう!ほっほう!」「なんだよ、また前世のフクロウに変身かよ」

「ちょっと水が多くて、濁り気味?」
「そうですね。先週よりそんな感じです。どうなの?金井君」
「はい。水が変わって、いいんじゃないですか」
「今日はちょっと上がってから、下りよう。誰もいないし」
「いいですね。社長と自分は久々ですよ。上がるの」
「そうね。朝一から上がるのは初じゃない。あそこのワンドなんか、昔は釣れたのになぁ」
「今はどうなの?金井君」
「最近はさっぱりです。でも、今日は水が変わったんで、違うかも」

「流っ石、金井君。釣れちゃったもんね」
「びっくりしましたよ。全然アワセないから」
「だろ?ワームのごとく、送ってみた」
「ほんとですか?」
「はい。結果、これです。37cm」
「ルアーは?」
「これだよ、山田君。リペイント・チャート・ボニー」
「燃え燃えカラーになってますね」
「そう。チャートだけじゃ、サミシイじゃん。
ファイアーパターンをいれてみた。
出来はイマ3だけどね」

「社長、ひっかかっちゃいました」
「あ〜山田君だからね。いいですよ、取りに行きますよ」
「すみませんね」
「大丈夫大丈夫。すかさずゴジャース引きでいいですか?」
「どうぞ」
「お!出た。のらない。もう一回。よっしゃ」

「小っさ」
「このルアーはG−DOGX?」
「左様。これまたリペイント。チャート祭り」
「祭りにしては、小さくないですか?バス」
「だね。22cm。ルアーをでかくしても、小物釣り師は変わらない」

「アタリなくなっちゃったね。先週はこのあたりでも、ぽつぽつアタリがあったんだけど」
「コーヒーでも飲みますか?」
「何、山田君。俺にいれろっていうこと?催促?軽く」
「ええ。まあそんな感じで」
「はい。わかりました。本日のメニューはマンデリンです」
「あざーす」

「あれ!?金井君、何してるの?」
「え!?釣ったんですけど」
「何、密かに。さっきまで、あんなに毒吐いてたのに」
「何も言ってませんよ」
「そうだよ、山田君。ここも木があるだろ、でかいの」
「ありますね。え!ここも人柄の木ですか?」
「あたり。人柄の木(♀)」
「え〜。そんなのありですか」
「あり。山田君のルアーはスルー。でも、金井君にはビッグバイト」
「いいえ、社長。金井君は散々毒吐いてましたよ。とてもここでは言えません」
「そら〜たまには言うだろ。腹に据えかねることもあるだろうし」
「そうなの、金井君?」
「いえ。須田さんに合わせてみました」
「ちゃんちゃん。で、何cmかな?」
「39…だね。金井君」
「はい。もっとでかいかと思いました」
「全くだよね。どう見ても45あるかと思ったのに。太短か」
「最近多くないですか?」
「太くて短いの、多いね。山田君みたいだね」
「社長!見たんですか?」
「見たよ。ワイパーと一緒に。黒屋の前で」
「社長、そんなものを黒屋の前で出してたら、捕まりますよ」
「かな?」
「ええ、そうですよ。金井君、ルアー何?」
「コテカです」

どぼん!
「だってよ。うわ、カエルだ」
「社長、やめた方がいいですよ。あれ!なんで投げるの、金井君。釣れちゃうから」
「大丈夫です。自分はいけますから」
「だからって、投げなくたっていいでしょ。もう釣ったんだから、静かにしてて」
「じゃあ、あっちの方に投げてみる」

「うわ!ビッグバイト。のった」
「社長、でかいですよ。ばらさないでください」
「大丈夫。丸呑みしてる」
「またまた、37cmですね」
「え〜そんなもんなの。太短か」
「山田君系ですね」
「金井君、どうしてそういう毒吐くの?」
「はい。須田さんに合わせてみました」
「今日はもう金井君、人柄の木で絶対に出ないね」
「山田君、チャート祭りだよ。ボニーの燃え燃えチャート」
「ええ。投げますよ」

「昼寝もして、ラーメンも食べて、風も穏やかで。なのに、なぜ反応がない?」
「金井君、来たよ。山田君のぼやき」
「はい。そろそろだと思ってました」
「アタリのみだもんね、山田君」
「はい、それも1回だけです」
「何、金井君?釣るよ」
「じゃ、山田君。あそこのちっこいワンド譲るから」
「そうですよ、須田さん。自分は見てますから」
「いいの?金井君、釣っちゃうよ」
「はい、釣ってください。山田さん」
ひょろ〜ろ〜ん。ペシ
「あれ!?金井君、半端なキャストだったね」
「今、出ましたよ。山田さん」
「え!?マジで。あれ、ルアー死んでる。いいか、このままで」
ヒョコヒョコ。ヒョコヒョコ。ドーン!

「ふん!ふん!ふん!
「山田君。そんなゴリ巻きしなくても大丈夫だから。
今すくってあげるから」
「そうですよ。網の柄が伸びますから、大丈夫ですよ」
「ふん!ふん!ふん!
「だから。そんなに巻いたら、すくえないって」
「あ、あ、あ。失礼」
「はい、キャッチ〜」
取ったぁ〜
「取ったの俺だけどね、山田君」
「結構、大きいですね、山田さん」
「金井君、須田だから。今、測るから待ってて」
「はい、山田君、撮るよ。トレーにのせて」
「あ、そうでした。あ、こらこら大人しくして」
バタン。バタン。ぴょん。ジャバ。
「あ〜あ…、測る前に逃げられちゃった」
「敗者決定ですね。山田さん」
「須田だから、金井君。それに敗者決定してないから」

あとがき
「いや〜お疲れ」
「今日は、結構やっちゃいましたね」
「そうだね、金井君。雨が降ってきたものの、釣りにはなったからね」
「そうですね。あのあと社長は1匹ばらして、自分は2匹ばらしちゃいました」
「あ〜あの金井君のは惜しかった。もしかして、山田君にジャマされた?」
「はい。ちょっと」
「あ〜金井君。山田でもなければ、ジャマもしてないから」
「してましたよ。話しかけるじゃないですか、変なこと。自分が集中してると」
「あ〜あれね。そのあと、金井君、凄い毒吐いてたよ」
「言ってませんよ」
「いや、言ってね。だから、人柄の木でも無反応だった」
「あ〜今日は水が多かったから、無理ないよ」
「社長、違いますよ。金井君はかなりひどかったですよ」
「そうかな?山田君に毎回聞かされてると、そんなに感じなかったけど」
「ひどいですね、社長」
「終わってみれば、今日はいい日だったんじゃない?」
「そうですね。3人とも釣れたし、アタリもあったし」
「ちなみに去年の今日は、大雨で中止だったんだよ」
「あ〜そうでしたね。思わず、デリっちゃいましたよ」
「みなさ〜ん、山田君はこういう人で〜す」
「社長、冗談ですよ」
「いえ。自分は見ましたよ。黒屋の前で」
「金井君、何言ってるの?」
「さて、来週は、できるかね?台風来てるけど」
「ほら、金井君。毒ばっかり吐いてるから、そういうの来ちゃうんだよ」
「え!自分ですか。須田さんですよ」
「来週は、兄ぃと遠藤さんも来るから、晴天とは言わないまでも、せめて釣りができる位になるといいね」
「ほんとですね。全ては須田さん次第ですね」
「あ〜違うから」
「みなさ〜ん、雨が降ると、山田君がデリってしまうので、晴天を祈りましょう。では、また来週〜」


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