第2回、こんにちわ、山田です in 大タナゴ川(2010.07.12)

「こんにちわ、みなさん。須田です」
「よう!山田君」
「失敬な。みなさんは『山田君』と『須田』という別人がいる、と思ってますよ。社長」
「え!そうなの。今までの流れを見て頂ければ、須田さんはもう完全にいないよね。完全に山田君に変身しちゃったし」
「困るんで・す・よ、そういうのは」
「え!ナンデ?」
「『ナンデ?』って。ねえ、社長」
「いいじゃん、山田君で。馴染みがあるし」
「困りましたね」
「そう。困ってるんだよ。行くところがない」
「あ、そういう流れですか」
「そう。どうしようかね?」
「金井君はどうなんですか?」
「『支部長が行った川が行ったことないので、行きたい』って言ってたよ」
「どんな感じですか?」
「タナゴ川に似てるんだけど、ウネウネしてる」
「いいじゃないですか?名前は何ですか?」
「大タナゴ川だよ」
「え!聞いたことないですね」
「だろうね。今思いついたんだよ」
「あ、今ですか」
「いいじゃん。今だって」
「ということは、送迎付きですか?」
「気はのらないけど、そういうことになるね」
「わかりました。お願いします」
「いつもより、早めに行くから起きててよ」

登場人物

金井君。「初めてなんで楽しみです」「そう。金井君、初めてなんだ」「山田君は初めてじゃないんですか?」「須田。須田だから、初めてだよ」

柳澤君。「自分も初めてです」「そう。楽しみだね」「山田君だって、初めてじゃないですか」「柳川君、須田だから」

山田君。「初・め・て・で・す・よ。ツチノコいますかね」「反応しない方がいいよ」

私。「あ〜懐かしいね。昔は良く来たよ。うん十年前は」「そんなにですか?」「いや。そうだ。フローターでソレガシと来た」

「おはようございます。社長」
「さっすが、山田君。きっかり5分前にはいるね」
「ええ。元アイドルとは違いますよっ!」
「だね」
「風、強くないですか?」
「めちゃくちゃ吹いてますよ。山田君」
「大丈夫なんですかね?」
「いや。ダメだろうね。多少風裏もあるけど。たぶん金井君たちは先乗りしているだろうから、行ってみよう」
「はい。そこのコンビニで弁当買いましょう」
「俺はもう買ったよ」
「早いですね」
「実はね、起きられそうもないから、山田君ちの近所で寝てたんだよ」
「そうなんですか。すいませんね、それは」
「ほんとにそう思ってる?」
「思ってますよ」
「だったら、運転するとか操船するとか言ってみ」
「ええ。今度から」

「社長。進むほどに風が強くなってませんか?」
「正解。車がまっすぐ進まないよ」
「あれ!?金井君からメールですよ。ナニナニ、現地は突風ですが、中止的なことも考慮した方が良いのでは、って来てますよ」
「どうしますか、社長?」
「やっぱりなぁ。早いね、金井君」
「ええ。そうですね。どうします?」
「現地の人がダメって言うんじゃ、ダメだろう」
「電話してみます。あ、金井君、釣ったの?え、コンビニ。柳川君は?寝てる。で?あ、びゅんびゅん。ダメ。ダメ、じゃあ中止にしようか?じゃあ、気をつけてね。ですって社長」
「だろうな。この風じゃあね。じゃあそこでUターンして帰りますか?それともホテール行って呼ぶ?」
「ええ。それも悪くないですね。でも、今日は帰りましょう。ハローワークにも行きますから」
「そう。残念だね。2人はまっすぐ帰るのかね?」
「ちょっと寝てから、帰るって言ってましたよ」
「う〜ん。信じられん」

「あ〜良く寝た。あれ!?金井さん、ここは?」
「何だよ、ヤナギ。コンビニだよ。寝てばっかりいやがって」
「社長たちは?」
「この風だもの、中止だよ」
「マジで〜!っていうか、凄い風。これじゃあ無理ですね。どうします?」
「ダム行こう。俺はナビセットして寝るから。頼むよ」
「え〜!?ここから。何時間ですか?」
「GO!GO!」

「着きましたよ。金井さん」
「あ〜案外近いじゃん」
「それじゃあ、社長と一緒ですよ。寝てばっかりいるから、近いんですよ」
「じゃあ、あそこから下ろしてやってみようよ」
「え!?やるんですか。びゅんびゅんですよ」
「裏もあるだろ」

「金井さん、危なくないですか?」
「めちゃめちゃ危ない。上がるか」
「ええ。そうしましょう」
「あ〜まいったな」
「ええ。どうします?」
「もう一個のダム行ってみない?」
「ええ!?マジで〜」
「GO!GO!ナビセットしたから」
「もしかして、寝るんですか?」
「うん。寝る」

「金井さん、着きましたよ」
「案外近かったね。ヤナギ」
「またですか。社長的発言」
「やるか?」
「わかりました。ここまで来たからには、付き合いますよ」

「キタァ!」
「すげえ、ヤナギ。46ある」
「ええ。ルアーは自作トンボです」
「じゃ、俺も」
「あ、出た。なに、金井さん。びっくりしてんの〜?」
「どうもトンボは苦手だよ。八郎から釣ってないのも、マイナス要因」
「あれ!?また出たのに。またびっくり?金井さん」
「う〜ん。まずいな」
「おっ!また、出た。ばらさないで。金井さん」
「ばれた」
「完全に山田君ですね」
「う〜ん、まずい。うつった。来週会ったら返そう。ばらし病」

「お疲れ、山田君」
「お疲れ様でした。送迎ありがとうございました。社長」
「これから呼ぶの?家に」
「呼びませんよ。シャワーを浴びて寝ますよ」
「先に浴びて待ってるんだ」
「違いますよ。社長も気をつけて帰ってくださいよ」

あとがき
「こ・ん・に・ち・わ。昨日はお疲れ様でしたね、社長」
「ほんと。お疲れだったね。呼んだの?」
「呼びません。社長は何してました?」
「サッカーの決勝を見てたよ。スペインを応援しながら」
「勝ちましたね。スペイン」
「良かったよ。嬉しかったよ」
「自分は一眠りしてから、ハローワークに行って、いい会社があったんで応募しておきましたよ」
「そう。製造業なの?」
「ええ」
「何作ってる会社?今どき、人募集なんて」
「?」
「なんだそれ。何作ってるか知らないの?」
「?」
「そう。大丈夫なんかね」
「ええ。自信あります」
「こんにちわ」
「おう。お疲れ、柳川君」
「柳澤です。山田さん」
「須田だから、柳川君。あのあと帰ったの?」
「いえ。その話はご飯でも食べながらしませんか?」
「おお、いいね。このあと元アイドルも来るっていうから、4人で飯食おうよ」
「…ということがあったんだな、矢嶋君」
「凄すぎますね」
「来週は矢嶋君も来るんだろ?」
「はい。お願いします」
「何か似たようなことになりそうだね。また来週〜」

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