3度目の正直 in 鬼牧川(2010.05.10)

「もしもし、柳澤です」
「よう。お疲れ。月曜日ね?」
「はい。カトちゃんと金井さんを拾っていきます」
「なるほど。遂にデビューなわけだ」
「い〜え。デビューは先週、タナゴ川でしたんで」
「あ、そうか。そうだわ。噂では『うまい』って聞いたけど」
「そうなんですよ。2回目とは思えないうまさで」
「いやいや。練習に来たときも、うまかったよ。器用なヤツだよね」
「はい。『社長よりグラトリはうまい』って言ってました」
「まあ、そうだね。俺より下手なヤツは、そんなにいないよ」
「どこに何時ですか?」
「鬼牧川に4時」
「そうですね。どこ行っても濁ってるし。比較的まともなところで」
「3回目だからね、今度は釣れちゃうよ」
「いえ。金井さんも須田さんも社長も4回目ですよ」
「あ!?何で?2人は連荘で行ったけど、俺は?」
「陸っぱりで行ってるじゃないですか?下見だとか言って」
「え。あれもカウントされちゃうの。まずいな」
「大丈夫ですよ。じゃあ4時で」

本日の登場人物

ヤナギ。「今日はガイドです」「大変だね。俺は毎週だけどね」

カトちゃん。「先週はバイトってのがありました」「何の?」「ブラック…だと思います。あ、コンビニのバイトじゃないですよ」
 

ミミ金井。「先生はヤナギに任せて、自分はこっちに乗ります」「いいんじゃない。山田君、楽しみにしてたよ」

山田君。「なになに金井君、こっち乗るの?」「はい」「うぉっほっほっほっほ」

私。「何だ、その意味深な笑いは?」「別に何でもないですよ」「うぉっほっほっほ」

「柳澤君、上行っていいから」
「いいんですか?」
「いいよ。ソッコウでてっぺんまで行っちゃった方がいいよ」
「あ、そうですね。そうします」
「じゃ、山田君。準備して行くよ」
「ヤ・マ・ダではないですが。金井君、早くしてね」
「うぉっほっほっほ。君だよ、山田君」

「濁りも水量も先週よりもマシだね〜山田君?」
「山田君。山田君。山田君。社長、山田君来てません」
「それって、須田さんのことじゃないんですか?」
「金井君ね、須田、須田だから。山田君じゃないから」
「先週よりはいいよね?山田君」
「社長。違いますから。でも、先週よりはマシですね」
「だよね。モグモグ」
「もう食べてんすか?」
「アタリないしさ〜。これからガンガン行くし」
「あ、社長。今日は新しいハンドルなんですよね?強度試験の」
「ピンポンピンポンピンポン、正解の金井君に何か賞品をあげて。山田君」
「うぉっほっほっほっほ。昨日自慢してた超軽量ハンドルですね?」
「ブー。不正解。正解は一昨日です」
「なんですか、それは。でも、ハンドルはそうですよね?」
「それは正解。見て見て。これよ。透かすと綺麗でしょ。マーブル模様が」
「じゃあ、遂に1000投ですか」
「ピンポンピンポン。またまた正解。金井君。ほら、山田君、早く賞品あげて」
「何するの、金井君。人のタックルボックスいじって」
「賞品のルアーを頂こうかと」
「うぉっほっほっほっほ。それは元アイドルから貰ってよ」
「山田君、あの辺いってみたら?」
「はい。頂きます」
ビュ〜ン。ポチャ。クイ。ゴボッ
「うぉ!山田君。絶対ばらさないでね」
「……」
「何だよ『俺を誰だと思ってるみたいな顔は』頼むよ。ほんとにばらさないで」
「……」
「いいんだよ。その偉そうな顔しなくて。早く釣り上げて」
「……あ、あれ!?」
「やっぱり、山田君だね。あんな偉そうな顔してたくせして」
「いや。社長。そんな顔はしてませんよ」
「してましたよ。自分も見ましたから」
「ほら〜金井君も言ってるじゃん。もう、絶対譲らない。ガンガン投げちゃうから」
ビュン。ボキッ。ジャバ
「あ、竿折れちゃったよ。あれ竿じゃない、グリップだ」
「お・お・お・お・お・お」
「ヤバイ。竿が沈む。これで届くか…」
「助かったよ。金井君。ルアーをひっかけて、回収してくれた」
「良かったですね。社長」
「山田君。『お』しか言ってないじゃん。真ん中にいるんだから、すぐ取ってよ。見かねて金井君が、うしろから取ってくれたんだから」
「うぉっほっほっほっほ。びっくりしちゃいましたよ」

「びっくりは俺だよ。まさかね〜」
「予定通りじゃないすか。絶対折れると思いましたよ」
「まあ金井君は前から言ってたよね。でもこれは、俺がいじったのが原因で、折れた可能性もある」
「じゃあ。来週もですか?」
「そう。来週は素で来るから」
「うぉっほっほっほっほ。これですか?」
「それは、『黒酢で活性』だろ。伊藤園の」
「うぉっほっほっほっほ。いつも飲んでますね」
「放置。柳澤君にメールしてやろ。こんなになちゃったよ」

「あれ!?返事のかわりに凄いのが来た」
「なんですか?社長」
「これ見てみなよ。山田君」
「あんれ。はい、金井君」
「すげぇ」
「こともあろうに、カトちゃん45cmだって」
「うぉっほっほっほっほ。大穴ですね」
「大穴は君だよ、山田君。良く見れば、ヤナギも釣ってるよ」
「これはちっちゃいですね」
「ばらすよりはいいだろ。山田君」
「うぉっほっほっほ。その通り」

「あ〜あ。本日終了だから、撮影でもするか。
頼むよ、お2人さん」

あとがき
「山田君。風も強くなったし、上がるかい?」
「ええ。そうしましょう。ねえ、金井君」
「はい。いつでも。何にもないし」
「あれ!?あそこでニコニコしながら、仁王立ちしてるヤツがいる」
「あ〜『カトちゃんっぺ』ですね」
「そうだわ。嬉しそうだね〜」
「はい。とても」
「よう。本日の勝者、元気?」
「はい。とっても元気です。いかがでしたか〜?」
「『元気ですか〜!』って聞いてくれよ」
「じゃ、もう一回」
「いいよ、もう。元気じゃないし」
「そうなんですか。何かありました」
「いやぁ。2時間も寝てたら、被爆した」
「当たり前ですよ。こんな炎天下で」
「気持ち良かった〜。ねえ、山田君」
「はい。思わず○っ起しちゃいましたよ」
「しねえから。そんなのは」
「え、しないの?社長。金井君は?」
「しません」
「カトちゃんは?」
「え!何ですか、それ」
「あ〜カトちゃん。関わらない方がいいから。俺の竿を見ろよ。それより」
「あれ!?後ろがないです。どうしちゃったんですか?」
「食べはしないよ。折れちゃった」
「あ〜。大変だったんですね」
「大変だよ。これで投げるの」
「えっ!これでやってたんですか?」
「そうだよ。見てても飽きちゃうから。できねえかなと思ってたけど、意外と出来た」
「そうですよ。社長、これで投げるの上手くなってたし、1回出たし」
「そうなんだよ。ちっちゃいのが出てきて、ルアー殺されただけだったけど」
「それはそれはお疲れ様でした」
「凄い余裕のコメントです」
「全くだ。次はいつだい?カトちゃん」
「24日です」
「よ〜し。そんときは容赦しないから」
「社長。来週はどうします?」
「う〜ん。月火連荘でここ」
「お。いいですね〜。自分も付き合いますよ。ねえ、金井君」
「いえ。自分は月曜だけで」
「そうなの。金井君」
「はい。火曜日は出勤です」
「じゃあ。柳澤君だ」
「うぉっほっほっほっほ。釣りますよ」
「じゃあまた来週〜」


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