現実は厳しいね in 鬼牧川(2009.07.02)
「こんばんわ」
「やあ、金井君。月曜日どうしようかね?」
「弱りましたね。雨ばかりで」
「ねえ〜。カラ梅雨かと思ってたけど、やっぱり梅雨だよ」
「自分としては、久々に鬼牧川に行きたいんですけどね」
「いいんじゃねえの」
「どうすればいいですか、時間とかは」
「山田君は晴れてプーになったので、ハローワークで面接なんだよ」
「面接ですか…スーツとかあるんですかね?」
「買いに行くってさ」
「本当ですか。ハローワークならスーツはいらないですよね」
「そう。そうなんだけど、今後の先々を見据えて、じゃないの」
「ってことは、2人ですか?」
「ノンノン。もう1人いるじゃん。結果を出した男。でも派遣切り」
「あはははは、矢嶋君ですか。でも、バイトに行ってるんでしょ?」
「ノンノンノン。そこも切られた」
「マ・ジ・ですか…彼は整備士2級の資格も持ってるし、年も若いし、潜り込もうと思えば、ありそうですけどね」
「だよね。本人もそんなことは言ってたよ」
「じゃあ、いつも通りでいいですか?」
「OッK牧場〜」
登場人物
金井君。「八郎は楽しかったです」「忘れろ!早く。現実に戻れ」 |
矢嶋君。「結果は出したけど、そのあとは…」「はい、厳しいです」「そら全員だよ」 |
私。「先週は雨でお流れ。ゆえに奴隷」「ご苦労さまです」 |
「本日の登場ルアーはこれだよ」
「ずいぶん大きさが違いますね」
「そ。ビッグフィッシュにはビッグベイト。
でも、リアルサイズも必要だってことだね」
「黄色が多くないですか?」
「見るね!ハチロー帰りだからさ」
「ようは入れ替えてないだけですね」 |
「水、多くないですか?」
「ほんとだ。だいぶ濁ってるし」
「移動…ですか?」
「いやぁ。ぎりぎりできるんじゃないの、金井君」
「はい。行きましょう」
「さっぱりアタリないですね」
「本当だね。現実は厳しいよ」
「社長もハチローのことは早く忘れた方がいいですよ」
「はい、おっしゃるとおりで。それにしても暑いね。まるで真夏だよ」
「予報では涼しいはずだったんですけど」
「だよね。俺もそう思って、飲み物を少なめにしたんだよ。やばい」
「ここでアタリがないと、下るしかないですよね」
「そうだね。水も少し減ったし、濁りも少し取れた気がしない?」
「自分もそう思ってました。ちょっと期待しちゃいますね」
「あっ!ボイルです。社長の前で」
「本当だ。でかい。こんなときはジャイアント放置」
「あれ!?出ませんね。放置はダメなんでしょう。ハチローじゃないですから」
「いやいや。いつもはこれでいけてたんだよ。でも、次は動かしてみる」
「あっ!またボイル。社長の横です」
「よし。ジャイアントの超トゥイッチ」
「あれ!?また無視ですね。次はレッドペッパーで」
「OKOK。またボイル。『レッドペッパー発進!』」
「またも無視ですね。魚でかいのに」
「わかった。魚はでかいけど、ベイトフィッシュは小さい、ってことはこれだ。色は違うけど」
「何ですか?そのずるいサイズのルアーは」
「これはだね、ウレタンフロアーMを世に広めた
鮎川さん作のパルスペンシルだよ」
「それなら食いそうですね」
「社長、またボイルです」
ミミ先輩のキャストをみどりマン並みに目で制し我先キャスト。
「どりゃあ〜。超高速トゥイッチ。おっ!食った。ひゃっほひゃっほ」
「さっきすれ違ったトーナメントスタイルの人たちが 振り向いて、こっち見てますよ」
「だろうな。『何であいつらに釣れるんだ』って感じじゃない。
あれ!?ばれちゃった」
「まるで山田君ですね」
「ミミ先輩の言うとおり。トリプルフックでバーブありなのに。
どうもそれがいけなかった」 |
「あの区間を過ぎたら、何もないですね」
「さっぱりだね。飯も食ちゃったし、どうする?」
「反対側をやっていないので、やりませんか?」
「いいねえ。眠くてそんなこと、思いも付かなかったよ」
「じゃあ、それでお願いします」
「う〜眠い、眠い」へろへろり〜ん
「あ〜あ。キャストもメロメロだよ。でも、いいとこ行った」
ジャッジャッジャッジャ
「あれ!?出ない。じゃあ旦那引き」
ドボン!
「でか。い、けどバレタ」
「あ〜あ。完全に山田君ですね」
「俺は本日終了だろ」
あとがき
「はい、終了。厳しかったね」
「社長だけですよ、アタリがあったの」
「すまんね。前でみどりマン釣法みたいで」
「いえ。ジャーマネよりは全然良かったですよ。単に状況の悪さじゃないですかね」
「そう言って貰えると、心も軽いよ」
「矢嶋君さあ、従兄弟とハチロー行った方が良かったんじゃないの?」
「いえ。日程が合わなくて」
「え!矢嶋君も山田君同様じゃないの?」
「それが半端なプーなんで。そうも行かないんですよ」
「そうなんだ。もったいないね」
「社長も須田さんのバラシ病が移ったんですか?」
「ノンノン。矢嶋君。たまたま食いが浅かっただけで、そんなことはないよ」
「だといいですけど。ああいうのは根が深いですよね」
「やめてよ。ときに来週はどこにするかね?」
「って言うか。自分は明日もなんですよ」
「あ、ヤナギ?」
「ええ。気が重くなってきました」
「そうね。状況を良く説明して決めないと、とんでもねえところに連れて行かれるぞ」
「やべ。何か押し切られそ」
「その結果を聞いて、来週を決めるか」
「責任重大ですね、金井さん」
「だってよ、ヤナギ」
「じゃあまた来週〜」
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