取材だよ。江波戸川その3(2008.09.08)

「もしも〜し、旦那さんですか?」
「はい。西牧です。こっちは3人です」
「おっ!反応がいいね。3人と言うと誰かな?」
「ミミと彼女と僕です」
「あ、そう。こっちはセリカ姉さんと2人だよ」
「じゃあ4時30分で」
「何で?真っ暗だよ。5時でいいじゃん」
「じゃあ4時45分で」
「はい」

「もしもし、須田です。山田セリカではありません。須田です」
「いいじゃん。山田君でも、セリカ姉さんでも」
「明日はどんな塩梅ですか?」
「現地に4時45分だって」
「わ・か・り・ま・し・た」

「あれ、旦那もう来てる。まだ4時30分だし、寝てるよ」
「じゃあ、ちょっと見て来ますよ」
「だいぶ地面がぬかるんでます」
「そうなんだ。じゃあ気を付けないと。江波戸さんも来たし、ぼちぼち行きますか」

「おはようございます。社長は金井君と3人で下りてください」
「悪いね。じゃあ須田っちと3人で楽しんできて」

「おっ!出た。あ、ばれちゃった。この濁りで今のを逃すとイタイね」
「1匹釣ってくれればいいですから」
「だってよ、金井君。頼むよ。彼はね、秘密兵器だから。去年のMVPだし」
「そうなんですか。じゃあよろしくお願いします」
「な〜んで自分なんですか。社長も釣ってくださいよ」
「できりゃあね。おっ!出た。のんない。も一回。おっ!のったよ〜」
「早い早い。もうちょっとゆっくり」
「おりゃあ。抜いちゃいました。余裕ないね」
「いやいや取材的にはこれでOKですから」
「ちょっとちっちゃいよね」
「そうですね。できればもうちょっとサイズアップで」
「金井君、頼んだよ」
「また、ですか。あっ!出た。のりました」
「ばらすなよ。鬼のように巻け!」
「お〜サイズアップですね。さすが秘密兵器」
「良かったよ、金井君に頼んで。セリカ姉さんじゃあ、操船はできないし、釣らないし」
「でも、今年は釣ってますよね」
「そっか。そうだわ。でも、操船できないから。おっ!また来た」
「もうちょっとゆっくり。お、サイズアップしましたね」
「濁っている割には、アタリはあるね。ぼちぼちUターンして戻ってみるか?」
「そうですね。あ、電話だ。旦那です『えっ!ノーバイトですか』」
「良かったね、下におりて。じゃあ、あそこの日陰で昼飯すっか」
「いいですね」
もぐもぐ。はむはむ。ゴキュゴキュ。
「来ませんね。旦那達3人組」
「じゃあ、ちょっと上ってみよう」

「結構、アタリはありますよね?」
「そうだね。なんだかんだで7.8発はあったんじゃないの。おっ!出た」
「また下がっちゃいましたね」
「だね。今季はこんなもんだし、元々小物釣り師だし。あ、来た来た3人組。下りてきたよ」
「どうも。ノーバイトです」
「あたしは2回ありました」
「自分は1匹ばらしましたよ。うぉっほっほっほ」
「じゃあ、時間も時間だし、ぼちぼち帰るか」

「かなりにゅるにゅるしてるね。あれっ!動かないや」
「押しますよ」
「悪いね、須田っちに金井君。全然ダメだね」
「旦那の軽四駆で引っ張ってよ」
「しょうがないですね」
ぶぉんぶぉん。
「全然ダメ」
「僕のカルディナFFですけど、やってみますか」
ぶぉんぶぉん。
「おっ!ちょっと動いた。けど、横滑りで落ちそう」
「ダメですね」
「だね。レッカー呼ぶよ。ただって言ってたから」

「どうも。お待たせしました。ここは無理ですね。違う重機呼びますから、しばらくお待ちください」

「こんなんで平気なの?」
「本当だ。ちょっと小さいね」
「絶対に倒れるよ」
「いやいや侮っちゃいけませんよ。
キャタピラの力は凄いですから」

「お〜。本当だ。凄いわ。あっというまに脱出」
「ありがとうございました」
「お世話様」
「いえいえこの請求書にサインください」
「えっ!ただって聞いたんだけど」
「いえ、交通事故以外は有料です。
でもお気の毒ということなので、
会社からはこの金額を言われました」
「支払いは今?」
「いえいえ、後日保険会社さんから請求が行きますから」
「は〜い、お世話様でした」

あとがき
「まいったね。皆お疲れ様。飯は俺が奢るよ。江波戸さんも是非」
「いえ。これから約束もあるんで、帰ります」
「何か悪いね。あんなに活躍してもらったのに」
「いえいえ。いいオチが出来ましたんで」
「じゃあまた来週〜」


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